10月29日(土)藤枝市の小杉苑を会場に、全県経営フォーラムが開催されました。ご来賓に北村藤枝市長、渥美県商工業局長、小林藤枝商議所会頭、山本静大名誉教授をお迎えし、168名の参加で行われました。
記念講演は、岩手同友会代表理事の村松氏に「全社一丸経営で雇用を守ろう~生きる、暮らしを守る、人間らしく生きる~」をテーマに報告をいただきました。
被災後に地域の人々は、復興に向けての歩みを進めています。ボランティアの皆さんを笑顔で迎えていますが、実際は悲惨な状況を目の当たりにし、家族や家を失い、口に出せないほどの辛さを抱え、見えないところで涙を流しているという現実も話してくださいました。
震災後に、支援策の勉強会や、合同入社式の開催、1000年後を見据えた街づくりを検討するなど、その場に止まらず懸命な活動をし地域を支えている同友会。そんな会なら入りたいとの声も多く聞こえるようになっています。村松氏は、自社の実践も交えながら、希望を語り、未来を切り拓く会の活動を紹介してくださいました。
分科会は、戦略、理念、市場開拓、企業変革、2015年ビジョンの5つのテーマで、終日かけ学び合いました。

 本年度で4年目を迎えた静岡大学と同友会の連携講座「企業経済特論Ⅳ」が開講中です。
 10月5日の遠藤一秀氏(遠藤科学㈱ 代表取締役)のオープニング講座『日本経済における中小企業の果たす役割と意義』を皮切りに、同月12日の第2回講座『時代環境と中小企業経営』佐野譲二氏(㈱和泉運送 代表取締役)、そして同月19日に第3回講座『中小企業の経営戦略』太田朝夫氏(太田会計事務所 所長)が登壇しました。
 例年より履修学生も多く100名以上の参加の中、中小企業経営者が体験を交えて語り、中小企業の社会的役割や立ち位置、魅力を学生に伝えました。
 第3講座の太田氏は「中小企業は、日本経済の背骨であり、雇用の源泉であり、ビジネスアイデアを育てる大地である。また、地域と共に生きる中小企業は地域に根を張る“植物”であり、大企業のように利益が見込まれるならば全国どこにでも進出し、だめとなれば即撤退するといった動きまわる“動物”とは違い、地域に根付いて生きている。」と説明しました。講義の最後に太田氏は、「キミたちの未来は、無限の可能性に満ちている。だから、夢に向かって毎日コツコツがんばれ!」と激励のメッセージを送りました。

10月例会は菅沼良将氏(玉穂木材工業(株))による「我が経営を語る」を開催しました。

商売をしている家の長男に生まれ、入社してから同友会活動で学んだこと、突然の社長就任そして社長になってからの赤裸々な思いを語って頂きました。

社員の生活を守るという社長としてのプレッシャー、社員とともに気持ちを一つに
この不況を乗り切るという熱い思いと、今回発表をして全てに同友会活動が絡んでいるという事
同友会で学び、仲間、信頼関係を作ることの大切さというのを体験談を交え報告して頂き、
参加を継続することの大切さを改めて認識する例会となりました。

共育部会  池谷 健

第8期経営指針を創る会も第6回目で最初の山場、理念をまとめる一泊研修会。参加受講生は17名、理念を深めるために、2グループに分かれて行いました。
どんな思いで経営しているか、すすむべき道が明らかになっているか。受講生、スタッフからの助言・意見に、もう一度理念を見つめなおします。明け方4時過ぎまでかかって、自らに問いかけ、思いを言葉に変え、二日目に臨みました。何をめざしていくのか、靄の向こうに見えてきた受講生は、顔つきも晴れやかに、理念にこめた
思いを語ります。まだまだ足りないと自問自答する受講生も、第一の山場を越えました。
次回は、戦略に入ります。本音でかかわる同友会の創る会、惜しみないスタッフの協力で、ますます強固な繋がりになっています。

私は平成21年4月に、司工業㈱の社長に就任しました。その2ヶ月後に同友会に入会、直ぐに第6期創る会へと入会し、まるで見えない糸に引っ張られるかのように、経営指針書を創る事になりました。
無知で、ひよっこ社長の自分は、創る会に出席し、経営理念と指針書の重要性を知りました。そして社長としての目で、自社を見つめ直す事を経験しました。
リーマンショック以降、トップとして、とにかく売上を伸ばす事ばかりに目を向けていました。しかし創る会に参加して、自社の強み弱みの分析ができ、何が大切なのか考えるようになり、社員さんとの絆、社員さん同士、お客様、地域社会との絆を大切にしたいという思いが、強くなりました。
先代社長のワンマン経営から、社長と社員で経営して行く道が見えてきました。今まで行った事の無い社内会議、社員さんが行う消耗品の価格統計、自社制作によるHPの作成、社員さんによる工程表の作成&工程会議など、会社の中身に変化が表れてきています。
創る会の皆様と、受講者同士の熱意は、お互いの理念について、沢山のアドバイスをしあい、助け合い、励ましあいを生み、経営指針書の精度を増して行きます。
会員同士の絆も然ることながら、自社に与える影響は凄いと痛感しています。
私は現在、もう一度指針書の見直しに取りかかっています。社員さん達に対する考えが、少し変わりつつあります。その現状を県フォーラムでお話したいと思います。
第6期経営指針を創る会卒業生
内田和也氏(榛原支部)

静岡県経済産業部と、同友会の意見交換会を行いました。同友会から、中小企業を中心とした基本姿勢を示した条例の制定、経済振興は中小企業の活性化無くしてありえないとの見地から、振興会議の設置を要望しました。
次に、望月政策委員長が同友会上期の景況調査の分析結果、各企業の業況が報告されました。
吉林経済産業部長は「新しい成長分野に中小企業が参入しやすいように、施策の充実をはかっていく」と語りました。
同友会会員企業から、制度融資、工業団地への進出、技術伝承にかかわる問題、新しいモデル都市づくりへについての提言もありました。吉林経済産業部長から、「行政の発信が足りないこと、現場の声を聴きとる必要があることをあらためて再認識した」と感想が述べられ、今後の行政の動きに期待ができる意見交換となりました。

イーリードの越膳徹氏が、全県経営フォーラムのリハーサル報告をおこないました。アパレル関連の業績が悪化、社員の雇用を守るために、新たに選んだハウスクリーニングの業務。周囲の援けを受けながらノウハウを学び、営業に全力をあげ、徐々に顧客を増やしつつあります。 沼津支部役員中心に行ったリハーサル、討論テーマの設定、グループ長の選出など、本番に備え万全の準備。