伊東支部3月例会は、入会したばかりで初めて例会に出席する杉山拓也氏を迎え、オブザーバー2名の参加も得て15名で開催されました。

報告者の鈴木涼太氏(㈲東亜電気工業 取締役)は30歳。大学卒業後、就職した会社を退職したのち、現社長である父が経営する電気設備工事の会社に入社しました。専門的な知識の無い状態で一から技術を学び、様々な資格を取得してきました。現在は、施工・保守管理を請負った会社で業務をこなしています。鈴木氏は、事業継承についての考えや悩みを報告し、先輩経営者である参加者から、各々が事業を引き継ぐことになった経緯や、当時の社員との関係、会社の状況が話されました。

 
 
アドバイスを受けた鈴木氏は、「社長と話し合いをし、スキルアップを図りながら、自分らしく前向きに仕事をしていきたい。」と、決意も新たに事業に取り組む意欲と展望を語りました。

 

 

 

 

 

保険代理店の後継者の息子と社長である父親との「後継者としての考え方」の違いをどう乗り越えていくのか、そこには意見の対立や価値観の違い、時間の使い方など多くの壁があり、その壁をどう乗り越え、理解し、お互いを認め合うことができるのだろうか。果たしてそのギャップを埋めることは可能なのか。

今回のバズテーマは「あなたの会社で後継者や社員との間にギャップを感じる部分がありますか?」
沼津支部の会員は、2代・3代目の後継者と後継者候補としての立場の方が多く、身につまされたテーマではなかったのだろうか。 ややもすると、家族的、内輪的な問題にもなりかねない微妙な問題も絡み合いながら、会員にとってはかつての自分の姿であったり、まさに当事者同様に悩んでいる問題であったり、現実にいつ後継者としてのバトンタッチをすべきなのかなど、共通の課題を抱えていた方も多かったようである。

 
「親子で仕事をする難しさ」「コミュニケーション不足で起きる不満や愚痴」「期待感」「甘え」日々の仕事の中で感じていることを、今回、パネルディスカッション方式で親子の間に、第三者の進行役が入ることで、突っ込みと緩衝剤にもなったりしながら、お互いの本音を引き出していく手法は、非常に面白い取り組みであり、後継者の息子、社長の父親、代表の母親という3人参加しての形態は今までなかったのではないだろうか。

 

 
結局お互いがお互いの気持ちを理解しようという優しさの中で、時には甘えが生じていたこと、そして、議論ではなく、親子喧嘩になってしまうことや分かっていたつもりが分かっていなかったりと一見内輪的な問題を赤裸々に語る中で、息子はあらためて自分の目指す後継者としての自覚とその一歩を踏みだす決心したその一部始終を一緒に体験した私たちは本当の良いテーマを共有したと感じさせてもらえた例会であった。 沼津支部 山下富美子

3月17日(土)、クーポール会館(静岡市)で開催。昨年は東日本大震災の影響で開催が見送られ、二年ぶりの開催でした。「同友会で学ぶこと~同友会理念を経営に生かそう~」をテーマに、中同協幹事長の広浜泰久氏((株)ヒロハマ・千葉同友会)が、自社経営と同友会理念を結び付けて実践する報告をされました。県・支部新旧役員や経営指針を創る会メンバーら約50名が参加しました。

業務用金属缶の口金・キャップ等の開発製造販売及び技術支援を行なう同社二代目の広浜氏は平成2年に同友会入会、5年目には千葉同友会代表理事、平成19年から中同協幹事長を務められています。経営指針に基づく理念経営を実践し、社員は同友会の共同求人活動のみで採用して共育するなど「同友会に深く関わることで得た学びは、おそらく誰にも負けません」と言います。

 

報告の中で“自社と同友会”を3つの目的に沿って説明。良い会社をつくろうでは「学びを自社に取り入れ、そして会へフィードバックすること。また“労使見解”を社員一人ひとり想いながら自身に落とし込み、真の人間尊重経営を追求すること」と言います。同社では、経営基本方針に基づき作成される経営計画で社員の役割を明確にし、全社一丸の経営体制を確立しています。良い経営者になろうでは「経営者は誰よりも経営理念に対して強い思いを持つこと」と言い、そして良い経営環境をつくろうでは「中小企業家としての自覚と誇りを持ち、憲章の精神を深め、政策提言していくこと」を参加者に伝えました。また「自主・民主・連帯の精神」、「国民や地域と歩む中小企業」そして「会員増強」も広浜氏の経験を交えて解説されました。報告後、各グループで「同友会の醍醐味」をテーマに討論を深め“本音で語れる仲間づくり”や“会歴や規模に関係なく話せる場”また“経営者としての自覚と勇気がもらえた”など今後の同友会運動を支える青年経営者の力強い意見が聞かれました。

平成24年3月15日(木)富士ロゼシアターにて富士支部3月例会が行われました。
「聞いてくれ!俺達の夢!」というテーマで4名が1年間かけて考えた理念を報告しました。
報告者4名それぞれの会社に対する思いや、大切にしている価値観等熱い報告がありました。

佐藤義幸氏(松本工業(株))
 

 

報告の中で「理念シートを記入してみたが、思った以上に書けなかった。そこで『あなたがどうしたいかが全く伝わってこない』と言われ、初めて今まで受け身だった自分に気がついた。今回理念を成文化し、新たな一歩を踏み出すことができた。」と1年を振り返った感想がありました。

バズセッションでは、「先輩、理念経営やってますか?」をテーマにそれぞれのテーブルでとても盛り上がっていました。

平成24年3月14日(水)エピ・スクエアにて御殿場支部3月例会が開催されました。

 

 

 

 

 
今月は「人生は逆転できる!小企業成功戦略と事例」~年商が半分になっても幸せな会社とは~をテーマに栢野克巳氏((株)インタークロス/九州ベンチャー大学 代表取締役)をお招きしました。
とてもテンポの良い語り口調で、中小企業の具体的事例を様々な角度からお話してくださいました。
「やらばいい事を先輩たちはたくさん教えてくれている。しかし実践している人は少ない。これはチャンスです。」と小さな会社だからできることを実行に移す必要性や、経営計画書をとにかく書いてみることが重要だと力強く語りました。

昨年の3月11日の大震災から1周年となる3月8、9日に福島同友会設営で第42回中小企業問題全国研究集会が開催されました。
今回の全研は、静岡から47名、全国から1560名が参加しました。

「震災復興と日本経済再生の課題」「原発30キロ圏からのレポート」「環境変化に負けない自立型企業をめざして」「老舗企業見学」という4テーマ、16分科会で学びあいました。今回の震災に関する報告や、中小企業憲章・中小企業振興基本条例に関する分科会、中小企業ならではの特性を生かした企業など興味深い分科会ばかりで、参加者の表情からも各分科会の満足度が伺えました。

懇親会会場では端から端が見渡せないほど多くの会員さんが、分科会での熱意のまま集まっていました。千葉政行実行委員長から「1.全国の仲間からもらった物心両面の支援への感謝。2.福島の元気を伝えるということ。3.全研へ向けた会員増強と地域の再生。この3つをテーマにここまできました。3.11からもうすぐ1年です。震災、津波、原発被害、風評被害。四重苦の中、苦労は続いています。本日は、福島の復興を伝える料理を振る舞います。東北同友会と全国の会員の交流の場となる事を心から願います。」と歓迎の挨拶と今回の全研への意気込みを語りました。

二日目の全体会は、まず東日本大震災への黙とうがささげられました。続いて開催地を代表して安孫子健一福島同友会理事長より挨拶がありました。「震災が起きた時、福島での開催は出来ないのではと悩みました。全国の方から福島でやってほしい、県内の会員からは目標を持ちたいということから、改めて開催を決めました。福島は元気です。全国へ帰り、語り部として福島の現状を伝えてください。」

続いて主催者を代表して鋤柄中同協会長が「今回の参加者は当初の目標の5割増しです。モノ・カネを無くすと小さなものを無くします。信用・信頼を無くすと大きなものを無くします。勇気を無くすとすべてを失います。今後も勇気を持って頑張りましょう。」と力強く語りました。

各分科会の座長報告の後、佐藤雄平福島県知事が挨拶をし、その後特別企画「私たちは負けない!地震、津波、原発、風評被害の四重苦を乗り越えて」と題したパネルディスカッションが行われました。パネリストに高橋美加子氏((株)北洋舎クリーニング)、渡部明雄氏(アース建設(株))、安孫子健一氏((株)建設相互測地社)、コーディネーターに吉田敬一氏(駒澤大学)を迎えました。

各パネリストから、震災が起きた時から事業再開までが生々しく語られ、報告中に涙ぐむシーンもありました。報告の中で高橋氏は「震災の時に改めて理念経営の大切さを実感しました。震災の翌日から自主的に出社してくれた社員がいた。社長がいなくても理念に沿って自分で行動できる社員がいる。今まで同友会で学んできて本当に良かったと感じました。」と語りました。
吉田先生は「中小企業が地域を照らす光になっています。同友会の会員を増やすことが果ては地域の為になるのです。また、21世紀は幸せを求める時代です。それは持続可能な成長でこそ達成できます。」とまとめました。

最後に広浜幹事長が「この2日間で何回涙を流したかわかりません。被災地の方は今も戦いの中にいます。これから震災復興が進み、その先には中小企業が走る線路はないかもしれません。しかし、ないなら造るのが中小企業です。この1年間の同友会のあゆみは素晴らしかった。」とまとめ、特別アピール「東日本大震災から一年、『強い絆のもと、われら断じて滅びず』の決意あらたに!」を読んで締めくくりました。

私が同友会に入会してまだ間もない頃、支部例会の二次会終了後に、創る会へのお誘いを受けました。当時、いわゆるSOHOという形で個人開業して二年目、まだ右も左も分からずにいたため、丁重にお断りを申し上げたのですが、取り敢えず見学だけでもということで、オリエンテーションに参加し、流れに身を任せるように創る会へ参加するようになりました。第三期(平成十八年)の頃になります。

当然のように、同期で受講されている諸先輩方の経営規模は個人商店の私の経営規模とは全く違いました。そんな中ではありましたが、創る会で行われるバズセッションでは、真剣にアドバイスや指摘をしていただきました。また、諸先輩方の悩み等を聞いているだけでも、非常に勉強になったという印象があります。

分からないなりに、一生懸命考え、経営指針を創り上げました。正直なところ、かなり背伸びした計画だったと思います。自宅でひとりで全てをやっていたところから、おんぼろでしたが事務所を借り、社員を雇い、とにかく創った指針通りに行動しました。なぜか、おもしろいように売上等の数字も計画通りに行きました。苦しいことも多々ありましたが、見栄を張って、ハードルの高い目標にして良かったと今なら思えます。

早いもので、あれからもう5年が経ちます。本来なら毎年更新していかなければならないのですが、2年目に少し作り直して以来になっています。当時とは内部環境も外部環境も随分変わっていますので、そろそろ見直さなければなりません。

第3期経営指針を創る会卒業生

藤本 浩氏(静岡支部)

静岡支部3月例会は「第8期経営指針を創る会」を卒業した会員の理念発表でした。山村直樹氏(山村社会保険労務士事務所)、萬年美香氏((株)クリスタルピュアIVY)、大橋知文氏((株)静岡テレビセンター)、坂上洋一氏(さかがみ財産クリニック(株))、紅林恵子氏((株)紅)の皆さんが5グループに分かれ、各グループ内で社長の決意を発表し、理念の説明を行いました。創る会では、何のために経営しているのか、とことん突き詰め、見つめなおして、9ヶ月かけて理念の完成に至りました。

分社化を考えている人、人材育成に悩んでいる人、財務体質の強化が課題と、各社それぞれです。マーケットをどこに求めるか、社内の組織化をするには、顧客拡大のための方策はなど、討論の中で多くの質問が出ました。会社をどうしていくか、社員と共に夢や希望に満ちた会社をつくるために、作ったばかりの理念を掲げ、事業の存続と発展めざす活動は、始まったばかりです。

3月13日(火)今年度最後を締めくくる三島支部例会は「中小企業憲章と今後どのように関わっていくのか」をテーマに、県憲章推進本部の竹内昭八氏(富士宮支部)、穂坂勝彦氏(富士宮支部)が報告、梶山康行氏(三島支部)がコーディネーターとして座談形式で進行しました。
三島支部では「中小企業憲章」について、この2年間に数回、例会で取り上げてきました。憲章が閣議決定されて1年9ヶ月。まず憲章を知ることを重点にした憲章例会は今、「みしま」という地域とどう関わるのか、そして自社経営とどのように結び付けて考えていくのかを探りました。
 
 
先般開催された全研福島で「震災復興と地域に根ざす中小企業」を強く感じた竹内氏((株)タケウチ)。同友会の連帯は、地域全体を復興の気運へと押し上げたと言います。復興はまさに地域再興そのものです。各県や市町単位で考えると、憲章の精神を生かした条例制定づくりに、同友会やそこに根ざす中小企業が深く継続的に関われるかがポイントだと報告しました。また、富士宮市で日用品雑貨卸売業を営む同氏は、自社の進む先に岐路があったとき、その地域の中に自社が存在する意義を明確にできたのは、憲章の精神があってこそ、と憲章と自社経営の強い結び付きを説明しました。

穂坂氏(富士宮清掃(有))は 1975年に同友会が提起した「労使見解(中小企業における労使関係の見解)」から、まず労使見解を深く知らなければ、憲章や条例に対する取り組みにもブレが生じてしまうのではないかと言いました。労使見解ではまず、経営者の責任が述べられています。まず自社を良くしていく。社員のやりがいや生きがいが持てる企業にしていく。そして地域のあるべき未来の価値観を企業、行政、そこに暮らす人たちで“共有”することが大切と参加者に語りました。

三島支部では憲章・条例に関する例会を次年度も引き続き開催していきます。

3月2日(金)富士宮支部3月例会が行われました。

今月の例会は先月に引き続き「新会員さん出番ですよ」と題して、入会2年前後の会員さんが、自分の生い立ちや会社を継ぐことになった経緯、これからの事業への展望を語りました。

 

今回の報告者は

遠藤崇浩氏 DiningBar EN’S

 
加賀美旭氏 (有)加賀住

 
佐々木隆雄氏 (株)薬樹

 
今回の報告者に共通てる言葉は「ありがとう」でした。
それぞれの報告者の人生のターニングポイントになったありがとうのお話が聞けました。

また、今年1年の総括で竹内 昭八氏((株)タケウチ)が
「これからの地域を支えて行くのは地元の中小企業です。地域が元気にならないと、日本が元気になりません。また、同友会の会員一人ひとりが辞書の1ページです。辞書のページを多く増やして、それぞれの経営を豊かなものにしていきましょう。」
と締めくくりました。