今年度最終のイントロセミナー(静岡支部設営)を3月27日(水)に同友会事務局で開催しました。静岡支部会員を中心に沼津、富士宮支部の会員も参加、会員報告やグループ討論を通じて、「会活動で学んだことを自社に実践していく」と認識を深めあいました。

まず桜井俊秀氏((株)富士フォーチュン/県副代表理事 写真右)が「同友会とは」を題して、会の理念や活動、また組織体制を説明。「積極的に同友会で学び、学んだことは自社で実践するサイクルを築くことが大切」と参加者に伝えました。次に望月省吾氏((株)カネキュウ/静岡支部長)が「同友会と私」を報告しました。平成2年に入会(旧清水支部、現静岡支部)、当時を振り返り「熱心な支部会員が多く、本当に励まされた」と言います。同友会の役を引き受けてその後の人生の師とも出会いました。望月氏は参加者に「本音で話せる仲間を一人でも多くつくること」「会社の目標設定を明確にすること」を自身の経験を交えながら語りました。その後、新会員やオブザーバーで参加した方々の経営課題についてグループに分かれて討論しました。オブザーバーからは入会の意思も聞かれました。

3月8日(金)恒例の「新入会員さん出番ですよ」の第2弾、2月に続いて3名が登壇し、赤裸々な 過去や熱いビジョンの発表をじっくり聞くことができました。

かわむら呉服店代表の河村徳之さんは、修行時代、業界の慣習もあり、十分な知 識を学びきれないまま帰省。家業に入ってからその事実に直面し、一度は挫折感 を味わうも、家族の協力の元必死に学び直し、呉服店としての価値は何かを模索 しながら、コツコツと丁寧な仕事に取り組んでいます。

S&Aの増田武史さんは、サラリーマン時代、熱心に働くも当時の会社が事実上の 倒産となり、家族も体調を崩し公私共にどん底を経験したと言います。しかし、 真面目な姿勢を見てくれていた過去の取引先や仲間から応援をもらい、人材派遣 業として独立。主婦など、様々な環境の人も働きやすい仕事提案をしたいと、熱 血社長道を突き進んでいます。

村松設備の村松隼多さんは、数年の修行を経て、実家の配管業に就職。若さもあ り社内での衝突もあり悩むも、自らが動かねば変わらない、と思い同友会にも入 会。学んだことを即実践、飛び込みの営業に回ったり、将来事業を承継する事を 視野に、他の経営者の先輩のメッセージを素直に聞きながら、前進している日々 です。

今回も、バズセッションでは様々な意見・激論が飛び交いました。三人とも発表 練習もしていて、素晴らしい発表でしたが、中には「原稿を読みながらキレイに 発表しすぎでは!?もっと自分の言葉で!!!」という鋭い意見もありました。 オブザーバーも多数参加し、同友会を知ってもらう良いきっかけともなりました。

最後に発表者の「今日こうして発表できて、ようやく、ほんとうの同友会の仲間 になった気がする。頑張って行きたい」という言葉に心打たれました。 本音を語るには勇気がいる。怖くもある。でも、一歩踏み出すことで、他にはな い、熱い結束が生まれるのが同友会。 同友会メンバーで良かった。学び合える仲間がいて良かった。明日からも頑張っ ていこう。一歩前へ出る勇気と元気を仲間からもらいながら、自分もまた与えな がら、毎日一歩ずつでも、確実に、大地を踏みしめて、日々に取り組んでいこう!

(報告:有限会社カボスメディアワークス 田邉元裕)

 

3月例会は、富士支部会員なら誰もが認めるMr同友会こと川村晃睦氏(株式会社ダイワ装備/代表取締役)による報告でした。

脱サラから10年、畑違いの仕事に困惑し悪戦苦闘しながらも業界関連の資格へチャレンジすることでスキルアップに繋げ、さらに持ち前の「まじめさ」「責任感の強さ」で着実に顧客からの信頼を得、昨年には社長に就任されました。 また、同友会に入会して7年、共育理念部会長を5年、祭り実行委員長を2年、経営指針を作る会に参加、等々積極的に同友会活動に参加され、その真摯な活動姿勢には誰もが敬意を表するところであります。

私からみたら非の打ち所が無い川村氏、しかし事業に関して様々な課題・悩みを抱えており、さらに専務から社長になって次から次へと降りかかる不安・恐怖心をどうすれば克服していけるのか、等々を赤裸々に語っていただきました。

事業内容について、以前は建築業界(新築関連)からの受注が多かったものの、仕事量の減少及び単価の下落等非常に厳しい状況が続いていましたが、現在は介護保険制度を利用したリフォームに注力しており、今後は事業の柱の一つに育てて行きたいとのことです。

また、優良企業(東証一部上場)との取引を通じて、仕事の質を高め、顧客満足度の高い会社、選ばれる会社を目指し、日々挑戦しているとのことです。 川村氏は、現在の自身の状況を「馬車馬ハードワーカー」と表現されています。実質的な社員はなく、営業から現場監督、設計から施工管理等々なんでも自分でこなす日々。まさに東奔西走、朝から晩までスケジュールが埋まり1人でこなすには限界があることを痛感しています。

今後は社員を雇い入れることを検討し、事業の安定と更なる発展に向けた体制を作っていきたいとのことでしたが、社員の採用に当たっての不安を話され、参加者の皆さんにアドバイスを求める場面もありました。

バズセッションでは、テーマ「経営に対する不安感を、あなたはどうやって克服(対処)していますか?」について、各テーブルで充実した発表がなされていました。私見ですが、事業はやはり前向きな姿勢で誠実な仕事をすることで不安を克服し、良い結果につながるのではないかと感じています。

最後に、川村氏は今後の目標について「ダイワ装備変わったね、ここにまかせておけば間違いない」と思われる会社にしたいと話されました。会場の皆様はこの目標が既に達成されたと感じたのではないでしょうか。持ち前の「まじめさ」「責任感の強さ」で事業の発展と同友会富士支部の牽引役として期待しております。

原稿:佐野 栄治氏(富士支部・富久興運輸㈱)

平成25年3月21日(木)伊東市ひぐらし会館にて、伊東支部3月例会が開催されました。

テーマは「鉄道と観光」。

伊東線の本数が減ったことにより、利用客が減少。伊東駅の乗降客数に駅周辺の景気が左右されています。これまで地域に繁栄をもたらしてくれた鉄道の社会的意義が今、問われています。

観光産業がほとんどの伊東市にとって無くてはならないはずの鉄道。その社会的意義、魅力をバズで議論しました。

三島支部、沼津支部からの参加者もあり、にぎやかな討論をすることが出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

県同友会第8期経営指針を創る会卒業生の田中美次氏(田中肥料㈱代表取締役)を報告者に開催した榛原支部3月例会。吉田町で肥料、農薬、農業資材等の販売メンテナンスを行う同社社長の田中氏は社長就任と同時に同友会に入会、経営指針や社長としての経営姿勢を学び、方針と計画に落とし込み、実践する報告をしました。

10年前と比べて地元農家の戸数も約3分の1に減り、社長就任時は不作や天候等の外部要因も多く茶市場は縮小、同社の売上も減少していきました。そのような中、「社長として何をしていったらよいのか」を求め、同友会で経営指針(理念、方針、計画)を成文化させました。「いつも手元には創る会で使った自社分析シートを持っている。人の話をよく聞き積極的に発言、意見する」と言い、他県会員の実践事例や言葉を自社に置き換えて実践しています。特に数値計画が明確になり、労働分配率の低減、利益率向上につながりました。行動計画も具体的になりました。お茶を広めるためには、お茶を売るのが目的ではなく、飲んでもらう機会を増やしていくこと。そのために会員企業と連携してお茶に合うお菓子をお客様に提供していくことも行っています。また園芸教室の開催、茶舗リニューアル、アスパラガスで健康意識向上の提供などを計画しています。

経営指針を少しずつ実践していく中で、「何のために、誰のために自社が存在するのか明確になりました。何より理念に沿って社員と一緒になって考えられるようになった」と田中氏は語ります。

 

<経営理念>

私たちはがんばる農家と共によろこびと感謝の輪を広げます。

私たちは、ふるさとの緑を守るお手伝いをします。

私たちは、豊かな食の未来をともに創造します。

 

御殿場例会はパネルディスカッション形式で行われました。パネラーは坪口榮二氏(㈱つぼぐちフードサービス)、髙田知氏(㈱タカダ産業)、杉山敬尚氏(新スルガ生コン㈱)、コーディネータは田代滋氏(㈲田代車両整備工場)が務めました。

会社を経営することの厳しさを知ったことや人間関係の大切さに気付いたこと、また職場環境や今後の展望・夢について3名が報告しました。

それぞれ会社の歴史も社員との関わり方も違いますが、パネルディスカッションを聞き、参加者が自社を見直すきっかけや、環境を変えるヒントを見つけることができた例会となりました。

昨年社長に就任した望月健太朗氏(㈲望月新聞堂)が報告しました。

小学校の頃から会社を継ぐことを考えていた望月氏は、大学卒業後、東京で就職し、「30歳で実家に帰る」という父親との約束を守り、戻ってきました。

新聞業界は配達エリアが決まっているので、他社の新規参入がなく競争することはありません。しかし近年、新聞の電子化やインターネットによる情報、また若年層の新聞離れなどが進んできているなど業界の課題を報告しました。

グループ討論では、新聞の良さや活用方法などを考え、地域の人との触れ合いを大切にすることで新聞に付加価値をつけることができると話し合われました。お客様目線で考える新聞販売店の強みを報告者の望月氏にフィードバックすることができました。

左報告者小柴氏 右座長藤原氏

平成25年3月13日(水)沼津支部3月例会がサンウェル沼津にて行われました。

会歴27年目になる小柴明氏(㈲寺下技研工業所)が「私と同友会」を報告しました。

36歳で同友会駿豆支部に入会。後継者として学び始めました。平成元年に沼津支部と三島支部に分かれたときのエピソード、藤原氏が支部長になった経緯、沼津支部10周年記念式典の裏話などが語られました。

「同友会は自助努力の会です。会員になったら自分から活動に入り、多くのことを学んでください。共に育つのは経営者と社員だけではなく、会員と会員も同じです。沼津支部は昔からアットホームな支部です。同友会を通じて本物の仲間をつくってください。」と語りました。

 

 

 

【きっかけは一人のお母さんの声から】

㈱インクルが運営する「ドリームケアふぃる・とくら園」を訪ねました。風間氏から「ふぃる」創立のきっかけを伺いました。

ある障がいを持つお子さんのお母さんから「働きたいけど子供を毎日預けるところがなくて困っています」と相談を受けたことがきっかけでした。風間氏はそれならばなんとかしよう!と、アパートを借り、スタッフ3名児童2名でスタートしました。アッという間に満員になり現在の場所へ移動し、20~30人/日子供たちが通えるようになりました。

すると、障がいのある幼児(2~5歳)の行先も困っているとの声でも預かってほしいとの声を受け、障がい幼児の幼稚園も始めました。まだ柔らかいうちに「社会性」「集団性」「自己肯定力」などを身につける療育の分野に取り組んでいます。

【Think Global Act Local】

多くの子供たちを見ていく中で、「早期療育」の大切さを実感した風間氏は、NPO法人エシカファームを立ち上げ、幼児療育と放課後サポートを行う施設を今年4月に開園します。法人名のエシカル(ethical)には「良心」という意味があり「良心のある人が集まり、良心あるサービスを提供して、良心ある人になってほしい」そんな思いが込められています。

今後の夢は、成人になって働ける場所を創り、さらにみんなで支えあうグループホームなどを作りあげ、一つのサークルオブライフを完成し、困っている人の助けになることだそうです。風間氏はこれからの仕事は「Think Global Act Local」がキーワードになると力強く語りました。

 

平成25年3月12(火)ペガサートにて静岡支部3月例会が行われました。

経営指針を創る会スタッフの後藤百合子氏(こるどん㈱)による我が経営を語る例会でした。「経営指針で全社一丸 会社は社員のために有るを実践する企業」と題して行われた報告を聞くために、他支部から多くのゲストも参加し、70名以上での開催になりました。

大正5年の創業という長い歴史を持つ会社を跡継ぎだからと継いだ後藤氏。社名変更や中国工場の設立、5Sの徹底、ISO9001の取得など教科書通りのことを着実にこなしていきました。しかし、すべての方針をことごとく反対され、退職者が続出。借入金を全て返済し、社内を振り返ったら、社長も社員もボロボロになっていました。そんな中2007年に同友会に入会。経営指針を創る会に参加します。

何のために経営するのか?会社とは何か?創る会スタッフからの問いかけに自問自答の日々が続きました。そして、会社の経営とは、共に苦労を分かち合ってきた社員のためにともに働ける場所をつくること。会社とは、社員と会社が共に育つ場という答えを見つけました。

今では社員が自分たちの手で会社を運営するという意識が芽生え、自分たちで仕事をつくっていく会社になり、経常利益は3年連続2桁をキープしています。

今回の後藤氏の報告は6月に大阪で行われる女性経営者全国交流会のリハーサルでもありました。当日は大阪同友会から実行委員会の皆様も参加してくださり、参加の呼びかけが行われました。