藤井正春氏(藤井労務管理事務所)が報告。卒業後、入社して初めての与えられた仕事が知らない土地の選挙カーの運転手という珍しい経験からスタートしています。
 中小零細企業の経営の悩み、その事業の存続すら危ぶまれる大きな壁、労使から寄せられる多くの難問・課題に、労務管理の実務を通し42年間体験してきた哲学と、自身の事務所経営の柱とも云われる”労働安全”は、まさに労働者の命とその家族のあたりまえの日々の生活の確保と、企業活動の継続安定に欠かすことの出来ない報告者の信念です。


 現下での中小企業は、今までの諸問題に加え新たな経営の課題を迎えようとしています。困難を乗り越えるには、かつて日弁連会長を務められた中坊公平氏と御一緒させて頂いた時「理論理屈も必要な場合もあるが、それより歴史と諺を学ぶことと知恵を使い行動することだ」とおっしゃっていたことを、最近はよく感じています。多くの経営者のお伽噺などから、困難を乗り越えるためのヒントが数多く報告され、バズセッションが行われました。

経営革新セミナーを実施、経営指針を創る会の卒業生中心に18名が出席しました。
寺田卓正氏(㈱ニューウェーブ)が、経営指針書を作成してのち、事業計画として考え
ていた新しい分野で経営革新を取得。金融機関や支援機関のサポートがあり、取り組んで
きた事業の進捗状況や取得に至る経緯を報告しました。
産業振興財団の担当者も2名参加し、製造業とサービス業に分かれて質疑応答しました。
今後は、経営革新をめざす企業のあと押しができるよう、経営労働委員会で準備を進め
活動していく予定です。

同友会で何を学び自社の実践として取り組んできたか、宇佐美富士宮

支部長が、「同友会で学び、そして見つけた自分の道」と題して

10月22日イントロセミナーで報告しました。

 

このセミナーは、入会対象者、新会員に、同友会はどんな会か、会の

目指しているものは何か、知っていただくために行っています。

毎月実施していますが、10月は富士宮で開催し、会歴の長い方から

新会員まで16名が参加。

先輩経営者から学んだ多くのこと、その学びがあったからこそ、

今の自分があると、自身がたどってきた事業の変遷を宇佐美氏は

語りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月12日(土)~13日(日)、清水ナショナルトレーニングセンターで経営指針を創る会一泊研修会を開催しました。今年度の創る会は第10期を迎え、県内各支部から12名が受講しています。自社の経営理念、方針、計画の成文化をめざし、受講生・卒業生スタッフと共に、自身の鎧を脱ぎ捨て、本音で語り合います。一泊研修会では経営理念の確立を目標に、参加した受講生一人ひとりが2日間に渡って、社長・後継者としての責任や覚悟のもと、経営理念を発表しました。

2日間を通し、受講生からは「語り合える仲間との出会いで180度視点が変わった」、「理念の言葉一つひとつまで魂を込めていきたい」との感想が多く、指針成文化にむけた来年2月の卒業式までの決意が聞かれました。スタッフからは「卒業してスタッフとして関わることで自社に持ち帰るものが多い」「他社のことをここまで想う場は他にない」と感想がありました。最後に、松永経営労働委員長は「創る会はフラットの立場で本音が交わせる場。皆と学ぶからこそ、指針を磨くことができる」とまとめました。

 

10月9日(火)静岡大学人文学部で静岡大学連携講座「企業経済特論Ⅳ」第2回目の講義がありました。

「時代環境と中小企業経営」をテーマに佐野譲二氏(㈱和泉運送・富士支部)が講義を行いました。同社は日本のモノ・人を繋ぐ運送業です。佐野氏は会社の労働組合ができたときに、社員との信頼関係の大切さに気付きました。また大手物流企業の経営者と出会い、会社はお客様・経営者・社員が三位一体でこそ成り立つものと学びました。講義で佐野氏は「中小企業が生き残るためには、日本経済の時代環境を知り、その中で企業の立ち位置はどこか情報を得ることが大切。メディアで取り上げられない情報も数多くある世の中でも、経営者は正しい情報をつかみ、判断する力が必要」と学生に語りました。

同友会に入り、25年以上になります。いまでは、入会まもない会員さんが経営指針を創る会に参加して、成果をあげているのを見聞きすると、私ももっとがんばらなければと思うこの頃です。

15、6年前の旧静岡支部経営理念委員会で勉強していた頃、当時会員だったかたに誘われて、会社の経営計画書の発表会に参加させて貰いました。銀行関係者・来賓を交えての厳格な雰囲気の中、社長の発表、社員さんの個別発表、最後には私達の感想も求められ、2期に渡り、とても勉強になりました。その後自分なりに、計画書を作ってみましたが、独断的なものでした。

そんな折、清水支部では、丸山先生を交えての、早朝勉強会を行っていることを噂に聞き、色々な刺激を受けて、県の経営指針を創る会が始まるということで、参加に至りました。

勉強嫌いの私には、宿題が思うようには進みませんでした。それでも、一泊研修会で会員の皆様の助言や叱咤激励を受けて、発表した経営理念は、会社の朝礼で発表し、今でも名刺の裏に掲載しています。

あれからもう10年も経つんですね。理念の一節にあるように、私たちはお客様に喜んでいただくために鉄の加工を通して「魅力ある会社」をづくりを目指しています。

計数の苦手な私ですが、会社を良くするために、皆様に刺激され、(卒業生、スタッフ、受講生のメーリングリストで皆と繋がっているので、皆様の活躍は拝見しています)創る会に、参加して勉強できればいいですね。

話すことも、書くことも苦手な私ですが、一歩一歩前に進んで行きます。

 

 

経営指針を創る会1期生 増田 洋久氏(マスダスチール建設㈱・静岡支部)

静岡石油㈱

代表取締役 赤井 秀敏氏 (静岡支部)

事業内容:ガソリンスタンド、民間車検、車販売、レンタカー、石油、ガス、給排水工事、住設機器、リフォーム、ガーデニング

創業:1955年(昭和30年)9月

社員数:正規10名、パート25名

入会:1985年12月

所在地:静岡市駿河区下川原3-1-1

URL:http://shizuseki.jp/

ガソリンスタンドだけじゃない

静岡石油㈱はスタンドの顔をして、実は結構違う事業をしています。1955年、先代である父が創業。赤井社長は30代で事業継承し社長就任、40代で事業の幅を拡大しました。現在3店舗あるガソリンスタンドを起点に、民間車検、板金塗装、新車・中古車の販売や買取りはもちろん、LPガスや住宅リフォーム、給排水工事と、住まいに関わるあらゆる分野に進出しています。20年前には約6万店あった全国のガソリンスタンドは約3万5千店へ、ガスは約4万社から約2万社に減少。競争激化の業界の流れに常に危機感を感じていました。

 

会社を支えるチカラ

同社の強みは、自動車・住宅に関するあらゆるサービスをワンストップで提供できることです。事業を広げることでトータルの集客性を高め、収益比率は燃料販売以外の事業が6割以上を占めています。3店舗ある直営ガソリンスタンドは安倍川以西の同一商圏内に構え、トップシェアを誇る車検台数、板金塗装の内製化など、お客様に安心して依頼をしていただける価格です。事業柱ごとに社員を分けるのでなく、一人ひとりが複数の異なる業務や工程を遂行する技能を身につけることをめざし、資格取得やメーカー研修などにも積極的に取り組んでいます。

 

常に進化する静岡石油

経営理念の一つ「4つの満足循環(社員・顧客・会社・取引先)を持って地域に根ざした会社を目指す」で謳われる通り、全国からお客様、取引先はじめ2000名が訪れる「感謝祭」を25年間続けています。創立55周年のパーティーでは全社員から社長にむけた手作りのメッセージ動画を受け取りました。それぞれの社員がメッセージを語り、同社の温かな社風が感じられる動画でした。

「会社が生き残るために、ずっと進化していく会社をめざす」と、理念を軸にした新たな事業展開にも積極的です。「同友会では経営理念をはじめ、静岡支部の当時Jグループ活動など、諸先輩から経営のアドバイスを受け、また全県や全国大会等とても勉強になった。今度は同友会にお返ししていきたい」と、今後の活動に期待です。

取材・原稿:藤本 浩氏(プリントバリュー㈱・静岡支部)

同行:望月 宣典氏(清水クレジット㈱・静岡支部)

長谷川 結氏(静岡大学学生・事務局インターンシップ生)

白鳥 未来氏(静岡大学学生・事務局インターンシップ生)

左上から藤本氏、赤井氏、望月氏左下長谷川氏、右下白鳥氏


今回の逸品は、富士支部、天ふじの大人気メニュー「富士山天丼」です。
この料理は、富士山世界文化遺産の正式登録にちなんで、全国から注目を得られるものはないかという高田氏の熱意とアイデアが凝縮された、まさに逸品です。

 

【表紙写真】天丼が魅せる富士山麗 富士山天丼

会員企業名 天ふじ 設立 1968年頃
会員名 高田 磨人 業種 飲食業
所属支部 富士支部 社員数 3名
会暦 2000年1月 入会 事業内容 江戸前天ぷら

 

様々な食材で富士山麗を表現

中身は、富士山をあしらった真っ青なご飯に釜揚げしらすの雪化粧。周りを固めるのは、富士市の長谷川農産によるマッシュルーム、沼津産の鯵、御殿場ソーセージ、樹海をイメージした大葉、山梨ほうとうをイメージしてかぼちゃ、静岡県のはんぺんと言えば黒はんぺん、足柄の金太郎をイメージした金時さつま、由比産の桜えびによるかき揚げで御来光をイメージなどなど、丼の中に地産地消と富士の裾野が広がっています。
真っ青なご飯というと、「気味が悪い。」「不味そう。」という印象を受けるかもしれませんが、この青色を出すために紫キャベツをじっくりと煮詰めた煮汁を利用しており、むしろキャベツの甘みがご飯に浸透して非常に美味しく仕上がっています。天ぷらは天ふじ自慢の「江戸前」というごま油を利用した揚げ方で、外はカリッと中はサクサク、少し濃い目の天つゆがご飯にベストマッチしています。このボリュームで1,200円味噌汁付きはお得です!!

 

紫キャベツで染められたご飯

富士ブランドに認定

そして、6月に発売したばかりのこの料理が、9月13日には富士市商工会議所主催による「富士ブランド認定商品」に登録されました!名実ともに富士市を代表する逸品となったわけです。

天ふじの暖簾とその歩み

天ふじの暖簾には、銀座泉屋支店という文字が入っています。これは先代のお父さんが、銀座の泉屋という天ぷら屋で13年修行をして独立する際に、当時の本店の親方から「店の名前は自由にしてよい。」というお墨付きをもらいましたが、当時独立していった方々が自発的に「銀座泉屋支店」と書いたそうです。現在本店は残っておりませんが、本店の意志を継いで、江戸前天ぷらの味が脈々と受け継がれています。

江戸前天ぷらとは

天ふじのカウンターには、江戸前天ぷらに関する詳細がわざわざ額に入れて飾ってあります。一、揚げたてを提供すること。ニ、旬の素材をふんだんに利用すること。三、天ぷら油にごま油を配合して使うこと。この三つを守ることが、銀座泉屋から受け継いだ味を守ることであり、富士市でありながら「江戸前」を名乗れる証でもあります。

こだわりを店内に掲示しています

天ぷらを揚げる高田氏

同友会と高田氏

高田氏は会歴こそ13年を超えるベテランですが、年齢はまだ41歳です。20代で富士支部に入会した当時は、同年代の同期は誰もいませんでした。周りを見渡せば全て自分よりも年上の人ばかり、また新人ということで様々な役職を引き受けることになり、仕事と同友会活動の板挟みになったこともありました。それでもこれだけ長い期間所属し続けているのは、持ち前の社交性だけでなく、同友会という団体そのものが非常に魅力的だったからです。
「私は謙虚に学び合うという言葉が好きなんです。」と高田氏は言います。自分が同友会に入って、普通なら会うことのない異業種の方々、自分よりもはるかに年上の会員さんなど、全てが刺激的であり自分を奮いたたせる動機付けになっているとのことです。自分で行動しその行動に責任を持つことが、人間的な成長を促し、相手に対して信用、信頼を得られるということを、同友会で学んだと話しています。

暖簾の前にて 高田氏と富士山天丼

今後の課題と目標

経営指針を創る会2期生でもある高田氏の目標は、ずばり経営者になるということです。今の店舗は高田氏とお父さん、お母さんという3人の家族経営です。まずは従業員を雇い店舗を組織化し、既に成文化してある経営理念を基に経営指針書を作成することで、店内体制を更に強固なものにするとともに、地場の素材を活かした「江戸前天ぷら」を知らしめていきたいという理想があります。また、ゆくゆくは後継者を育てられるようにしたいとのことです。こうした想いが凝縮された富士山天丼、一度ご賞味されてみてはいかかでしょうか?

左から望月氏、高田氏、佐藤氏

■取材・文:望月光太郎さん ㈲望月
■写真:佐藤義幸さん 松本工業㈱

 

経営に行き詰っていたホテルを再生した、八坂豊氏(八坂事務所 代表・神奈川同友会)の講演例会が、エピスクエアで開催されました。

ホテルマンに憧れ、その仕事に従事してきた八坂氏は、要請を受けホテルの再生をめざして現地に赴きました。行ってみてわかった社員同士の距離、協力しあう体制ができるまで、思っていた以上の時間を要しました。泊まりがけでつくった経営理念と行動指針、そこに命が吹き込まれるには、いましばらく時間が必要でした。そして理念の解釈を考える中で、社長としてやるべきことが見えてきます。理念は憲法、指針は法律、たとえ社長といえども法にそむく言動があってはいけないのです。誰のための理念なのかといえば、まぎれもなく経営者のため、そう断言します。

「あなたの会社に足りないものは?」をテーマにグループ討論。社員とのコミュニケーション不足という意見が多く、経営者として理念に命を吹き込むために、講師をみならってやっていきますとの決意が聴けました。

 

御殿場支部第344回例会の司会進行は、16年連続皆出席の根上武久元支部長が務めました。

 

10月8日(火)三島商工会議所で例会が行われ、11名が出席しました。講師に秋田輝儀氏(㈲システムエイド 代表取締役)をお迎えし、三島支部と会員企業のホームページ作成や活用術をテーマに話し合われました。

 

発信する内容や、対外的に多くの人に見てもらうためにはどのような工夫が必要かなどを、意見交換しました。会員からは、静岡同友会のHPだけでは伝えきれない、日常の支部活動や、会員企業を訪問したときの報告を掲載したらどうかという意見が出ました。

 

その後、会員企業のHPを見ながら、HPがあることのメリット、お問合せ状況などの紹介があり、IT活用法についての情報交換が行われました。

 

三島支部では支部HP作成に向けて準備を進めています。ご期待ください。