【シリーズ羅針盤】2015年4月 伊藤 崇洋氏 ㈱オブジィ

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  私は経営指針を創る会に、右も左も分からないまま「小難しい書類を語りながら作るんだろう…」というイメージの中で参加しました。
 私には、指針に限らず理念も軽んじていたところがありました。「企業は利益を追求する組織、売上げや利益を伸ばすのは戦略とその実行の問題であり、理念や指針や社是などが売上を伸ばすわけではない」などと考えていたものですから、理念や指針を集まって作ることは、単なる言葉遊びに近いものとさえ思っていました。その考えは卒業後もしばらくは変わることはありませんでした。
 ところが少し前のこと、そんな私に事業の継続を本気で考えさせる事件が起こりました。何のために何を続けるのか?そんな自問自答がしばらく続いた時期がありました。
 つまるところ、会社や事業のこれからのことを考えれば考えるほど、行き着く先は自分の「信念」です。この主語を会社に置き換えれば、理念となると思います。理念とは会社が存在する目的であり証だからです。
 理念の真価が問われるのは、会社がピンチのときです。とことん追い込まれた時です。そんなときふらつくことなく、経営者の、会社の支えとなるのは理念だと思います。のんべんだらりとやってきた私には、それが分からなかっただけでした。
 経営は遊びではなく、その経営の指針や理念も、言葉遊びやただ唱和するだけのものなどではありません。如何なる時も支えであり、ベクトルであることが理念や指針なんだと確信を覚えたのは、ごく最近のことです。
 創る会は経営の本質に触れる貴重な機会です。経営者の苦しみや喜びは、その目線で闘っている人たちとでなければ、語り合って理解し学ぶことは出来ません。経営指針を創る会はそれが出来るところです。誰しも会社に入る時や経営者になる時、右顧左眄して入っていくのではないでしょうか。最初は私のように形だけでも良いから、とにかく参加し飛び込んでみればいいと思います。本質の理解や気持ちは後で付いてきます。

経営指針を作る会 9期卒業生

伊藤 崇洋氏(㈱オブジィ・榛原支部)

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