三島9月例会は中小企業憲章をテーマに行いました。「時代の転換の中で果たす中小企業の役割~中小企業憲章から見えた自社の方向~」と題して、中小企業憲章運動の取組みの中で、自社の存在と将来へ展望を見出したことを報告しました。

竹内氏はまず「中小企業憲章」との出会いの前に、90年代以降の自社を取り巻く業界、地域の動向を報告。日米構造協議以降の規制緩和により、小売業の大規模化とグローバル化が急激に拡大し、強烈な出店競争と、問屋も合併吸収が進んだこと。激変消滅の時代と称され、その影響は中心市街地のシャッター通りで現れ、同時に地域コミュニティの場も失う方向へ進んだことでした。

その様な中、竹内氏は2003年の福岡総会に参加し、EUの小企業憲章に出会いました。「シンク・スモール・ファースト」の考えに共感と感動を覚え、自社の地域における役割と進むべき方向を見えたこと。すなわち地域を元気にすることが我々の使命であり、卸・小売のビジネスが地域の活性化にどれだけ貢献出来るのかという方向でした。
卸仲間と作った「サプリコ」の組織化、同友会の仲間で作った朝食堂の店、自社では「その仕事を通じて自分の人生を作り出していこう」と、地域、小売店との共存をめざし、自社も社員も繋がりを強めていきました。このように価格競争だけに捕われない「競争的共存」の考え方を中小企業憲章の精神から学び、活動に投影してきました。

竹内氏は中小企業憲章制定運動の中に自社の存在と将来への展望を見出し、以来、憲章は自身の人生を大変豊かなにしてくれたこと。そして日本の歴史の1頁に残るであろう「中小企業憲章」の草案作成に参加出来たこと、その過程の中で自社の経営理念から出発して、自社の存在意味と役割を明確に出来たことは大変大きかったということでした。
そして今年6月に「中小企業憲章」が閣議決定され、同友会の長く取り組んできた運動の成果であり、同時に中小企業を軸とすえる在り方は時代の要請であること。我々中小企業家にとってはここから出発点であり、鳥の目虫の目で時代と現在を複眼で常にみて、自社として企業家として現実と理念をどう繋げていくかを参加者に伝えました。

報告者:竹内 昭八氏 株式会社タケウチ 代表取締役会長
           富士宮支部顧問・県同友会相談役理事

2010.9月三島例会、22名出席、三島商工会議所
文責 事務局・山内亮人

9月21日、同友会事務局にて食と農研究会が開催されました。
夏のギフトカタログについて結果報告、今後のギフトカタログの
活動について協議しました。

今回「夏のギフトカタログ」の経験を踏まえ、県経営情報化委員会協力のもと
「冬のギフトカタログプロジェクトチーム」を結成。
「冬のギフトカタログ」作成が決定しました!

会員企業自慢の商品を掲載したギフトカタログをご期待下さい!

 浜松・磐田支部9月合同例会は、「経営社は体が資本 自己管理は究極の危機管理!」をテーマに、磐田市役所健康増進課の野崎やよい氏(保健士)を講師に招き、開催されました。
 野崎氏は新国民病といわれる、慢性腎臓病を取り上げ、参加者らにその特徴を説明するとともに、生活習慣の改善を促しました。慢性腎臓病は自覚症状がなく、気付かないまま放っておくと、突然死のリスクが高まるそうです。高血糖、高脂質、高血圧が慢性腎臓病や、動脈硬化を引き起こす原因となり、脳卒中や心筋梗塞等につながります。内臓脂肪を減らすことが予防にも効果的だといいます。日々の生活においては、食事の量に気を付けること、これだけでもかなりの違いがでるそうです。また、適度な運動も合わせておこなうと、予防効果はさらに高まります。後半の質疑応答時間では、各自持ち寄った直近の健康診断結果をもとに、気になる点を積極に質問していました。
 2010年9月16日、アイプラザふれあい交流室1にて。オブザーバー1名を含む20名が参加。

スペシャルオリンピックスの選手と共にスノーケリング体験会を行いました。


当日の天候は晴れ、風も無く波穏やか、富士山も望めた最高のコンディションでした。
どうしても水が怖いらしく馴染めなかった子供が一人だけいましたが、他の子供達は皆喜んでいました。またやって欲しいとの声があったので来年度も是非やりたいと思います。
同友会の会員でスキューバダイビングを体験して下さった方は、「素晴らしい世界を見せてもらった」等意見を頂きました。9月12日(日)大瀬崎海岸、15名参加。

沼津支部 小林秀樹(ダイビングスクール エンジェルマリン)

同友会伊東支部9月例会がひぐらし会館にて開催されました。
(株)市川製茶工場 代表取締役 市川正樹氏より、地域商店街の
活性化をテーマに報告・グループ討論が行われました。

市川氏は、今年度より伊豆高原駅にある「やまもプラザ」会の
会長に就任。「やまもプラザの活性化」を周辺地域、そして
伊東市全体が活性化となる起爆剤にしたいと思いを報告。

グループ討論では、出席者よりお客としての目線、
また経営者としての目線から様々な意見・提案が出されました。

会員11名、ゲスト3名が出席。

第18回同友会まつりが、富士支部主催のもと
富士中央公園イベント広場にて開催されました。

今回の同友会まつりコンセプトは「絆」。
当日は天気にも恵まれ、支部グループによる模擬店や食と農研究会
より、ニジマス、みかんジュース、ひものなど自慢の商品が出店。
ポニー乗馬や、移動美容室もあり会員同士・地域の方々との交流を
はかり、絆がより強く結ばれた一日となりました。

 ㈲朝霧牧場(代表取締役 簑威賴 富士宮支部会員)では、有機性廃棄物の堆肥化をおこなっています。高速発酵システムにより、自治体や企業から回収した汚泥、動植物性残渣を、再資源化(焼却・埋め立てをせずに、環境に戻す)、減容化(微生物による有機性成分の発酵・分解により廃棄物の容量を減らす)し、コンポスト(粒状の肥料)に加工しています。

 設備投資とメンテナンスに費用がかかる事業構造ですが、廃棄物の受け入れ先から信頼される処理と、ユーザーに安心と満足を与える品質の追求で順調に成長してきました。実用化の見通しがある案件については、大学と提携をし、実験をおこなってきました。先行投資の負担を抑えたい中小企業にとって効率的に新規の案件を進めることができる方法だといいます。

 現在の社員数は10名ですが、10年前に現在の事業を立ち上げた当初は、兄と2人だけですべての業務を回していました。就業規則は社員に徹底して周知させ、有給休暇は完全消化させています。業務に支障をきたさない運営を自主的に社員に考えさせ、その上で社員の権利を保障しています。この10年間の離職率は何と0%です。また、蓑氏は業務について実効的な指示や命令をだすために、業務に必要な免許(大型運転免許、重機、溶接、フォークリフト等)を自らも取得しており、いつ何が起きても対応できるようにしています。今後は、ローテクの更なる追求、人間によるノウハウ蓄積企業となることと、廃棄物処分だけでなく、総合的な水処理コンサルティング事業にも力をいれていきたいそうです。

 同友会には、黒松健太郎氏(黒松会計事務所 富士宮支部)の紹介で入会。これまでに、支部の青懇部長を5年務めた後、この4月には富士宮支部長に就任しました。富士宮支部では、親子2代会員が多く在籍しています。簑氏自身も2代目ですが、事業継承は、「譲ってもらう」のではなく、「奪うもの」であり、親を超える能力を身に付けるために、多くの後継者が同友会富士宮支部で学んでいるのだといいます。

 静岡支部9月例会。支部会員50名を含む総勢60名が参加。9月14日(火)ペガサートビル6Fプレゼンルームにて開催。

2010年9月号【第29回】 憲章理念を経営にどう反映させるか 市川正樹氏((株)市川製茶工場・伊東支部)

 

早いもので同友会に入会して4年になります。入会後3年間は自社の業務とその他の法人会・商工会議所の仕事に追われ、中小企業憲章に対しての関心は低かったというのが正直なところです。地球環境委員会や理事会に出席するようになって、中小企業憲章とは、日本の産業を支える日本の90%を越える中小企業の言わば憲法であるという事がわかってきました。
今年で終戦65年目を迎えました。終戦の日から焦土と化した日本の復興をしていく上でも、大企業に対する優遇措置は必要不可でした。戦後60年以上たった現在においては日本の産業を支え、国民の生活基盤を支えていく中小企業の重要性と中小企業を守る中小企業憲章を合理的に融合させていくことが大きな課題だと考えます。
過去3年間に補助金を申請したことがある中小企業はわずか8.6%で大企業が利用の大部分を占めています。一定の条件を満たせば支給される雇用調整助成金などの助成金に比べ、中小企業、特に従業員数50名以下の零細企業をとりまく環境は厳しく、憲章の理念に沿った補助金や融資はもとより中小企業にとって新たな支援策が急務だと考えます。
民主党は参院選のマニフェストで中小企業向けの法人税率の軽減を盛り込みました。税率の引き下げは歓迎しますが、この不況で多くの中小企業は赤字で、減税したとしても効果が少ないと思われます。政府は6月に中小企業憲章を閣議決定し、中同協の草案もかなり盛り込まれているようです。どのような問題においても中小企業の立場で考えていくと支援姿勢を鮮明にしています。
ただし、あくまでも憲章は理念です。この理念を具体的に政策や企業経営に反映させるために、政府と我々中小企業家が同じ方向を向いて、中小企業の安定と発展について考え行動していかなければならないと思います。


9月9日(木)~10日(金)、中小企業家同友会の3大全国行事のひとつである、「第38回青年経営者全国交流会(以下、青全交)」が山形同友会設営の下、全国各地の同友会から会員経営者が参加し盛大に開催されました。(全国から790名出席)
「なせばなる!想いをつなぎ新しい時代をつくろう!」をスローガンに、全11分科会・記念講演と、全国の経営者の経営発表を行い熱い討論が繰り広げられました。静岡同友会からは11名が参加し、全国の会員経営者との深い「学び」を体感しました。


初日は各分科会に分かれ、経営戦略や市場創造、人を生かす経営の実践や中小企業憲章・条例などテーマに沿って全国同友会の仲間が報告をし、グループに分かれて討論を行いました。

二日目の全体会では、鋤柄中同協会長は、『閣議決定をした中小企業憲章に触れ、7年間の取組みの成果として改めて評価し、憲章運動は、同友会3つの目的(よい会社をつくろう、よい経営者になろう、よい経営環境をつくろう)の総合実践であり、地域経済は「企業」が良い循環を創ること』と挨拶されました。

全体会の記念講演では佐藤繊維㈱代表取締役社長の佐藤正樹氏をお招きし、「世界が認める糸職人集団のブランド戦略」~山形から生まれたオリジナリティが、世界の常識を変えた~を演目に、①誰にも負けないモノづくり、②いかにモノに対してストーリーをつけるか(ブランディング)、③地方だからこそ戦える、中小企業だからこそできるビジネスに分けて、「進化」をキーワードに、世界が認める素材メーカー・ニット製品のブランドに発展していく過程を報告しました。


また初日の懇親会にて、次年度静岡で開催される全国行事「第14回女性経営者全国交流会(2011年6月9日~10日)」のPRも行われました。静岡同友会から参加した経営者全員が壇上に昇り、吉川真美氏(女性経営者交流会副会長・保坂シール印刷㈱)と穂坂勝彦氏(女性経営者全国交流会副実行委員長・富士宮清掃㈲)より、全国会員経営者に力強くアピールを行いました。

 9月3日(金)開催された富士宮支部例会では、4名の若手経営者が、経営理念と3ヵ年計画を発表した。
 富士宮支部では、平成21年2月に経営指針委員会を立ち上げ、これまでに17回の委員会を開催してきた。今回の4名(九川治喜氏 丸山工業㈱、鈴木高史氏 ㈲鈴木製作所、渡辺克弘氏 ㈲洋和鉄工所、朝日康典氏)はいずれも委員会の中で、経営理念と3ヵ年計画を練り上げた。発表者の一人は、「これからが本当のスタートになる」と社内実践の決意を新たにした。後半は4つのグループにわかれ、各発表者を囲んで討論が行われた。
 志ほ川パイパス店にて。会員32名、オブザーバー4名が参加。現在100名を超える会員が加盟している富士宮支部は、元気な地域づくりのため、会員の拡大に力を入れている。