【写真】レストラン エツナ 川田 頼幸氏

【逸品】薪の香り纏うパリパリPizzaを生み出す石窯

会員企業名 レストラン エツナ 創業 2004年11月
会員名 川田 頼幸 業種 飲食店
所属支部 榛原支部 社員数 正規2名、パート・アルバイト3名
会暦 2014年5月入会 事業内容 イタリアンレストラン

 

 

広大な茶畑を中心に、田畑や山林が広がる、牧之原市。その豊かな緑の中、牧之原市松本(旧 相良町)に、レストラン エツナはあります。
シェフの川田 頼幸氏は、東京での10年間の修業を経て、この地にフレンチ・イタリアンとしてエツナを設立。主要道路から離れた景色の良い場所に構えたレストランは、初めての方には分かり難く辿り着き難い立地ではありますが、非日常的な落ち着いた雰囲気で食事が出来る、とても良い環境です。

 

レストラン エツナ
多彩なメニューで、お客様の舌を楽しませます

 

人目を気にすることなく、オシャレなお店で美味しい食事のひと時を過ごすことができます。自家菜園で採れる野菜を使い、ランチタイムにはサラダバーを設けるなど、シェフのこだわりがある中でも需要に合わせた運営方針が、お客様のハートをわし掴み。老若男女問わず幅広い客層から慕われており、特にランチタイムでは女性客でいっぱいになるほど評判が良いレストランです。

レストラン エツナの自家菜園

 

日が暮れてディナータイムに入ると、ライトアップしたお店の雰囲気は、カジュアルなイメージから大人な雰囲気漂うレストランにガラッと変身。特別な記念日などのディナーでの利用にうってつけではないでしょうか。

 

川田シェフおすすめのメニュー、石窯焼きのPizza

今回の「私の逸品」である、石窯。導入以前は改造したオーブンで焼いていたそうですが、石窯を使うことによって薪の香りをPizzaに移し、高温で一気に焼き上げるため焼き上げ時間の短縮にも繋がっている、とのこと。窯の手前を触るだけで全体の温度変化を把握するといったプロの業があってこそ活きる設備です。
ちなみに、この石窯で焼いたガーリックトーストも、常連客には密かに人気のあるメニューだったりします。

石釜で焼くマルゲリータPizza。石釜と薪で焼くことにより、独特の風味と触感が生まれます。

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さて、屋号の「Etsuna」ですが、川田氏の先祖が鍛冶屋を営んでいた時の屋号らしく、レストランとは直接関係ないそうです。しかし今回の取材で私は、石窯の中で自在に炎を操る川田氏の姿に、鍛冶屋という氏のルーツと繋がるものを垣間見たような気がしました。

 

左から、伊藤 義康氏、川田 頼幸氏、河内 崇文氏

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取材・記事:河内 崇文氏(㈱スマートブレイン)
取材:伊藤 義康氏(イトウシャディ㈱)


「安心・安全・健康」にこだわる三島市のお弁当屋

㈱マルヨ

専務取締役 伊丹 克明氏(三島支部)

事業内容 飲食店営業(仕出し、産業給食、厨房受託、幼稚園弁当、学校給食)

設立   1987年10月

社員数  正規20名・パート80名

入会   2013年4月

所在地  三島市南二日町633-1

URL   http://www.maruyo-mishima.com/

「頑固者」の似た者親子

創業者の伊丹秀之代表取締役社長と、会員の伊丹克明専務取締役を取材しました。社長の幼少期は、主人を亡くした母が女手ひとつで7人の子を育てた事や、時代背景も手伝って奔放に育てられ、お陰で自ら考えて行動する力が養われた事、その後脱サラをし、その時代には珍しい餃子屋を始めた事を話してくれました。
夜が来なければいいと思うほど、働くのが楽しかったそうです。社長の当時からの座右の銘は「本物は残る」。そんな父を持つ伊丹克明氏は、フードビジネスで修業を積んで平成11年に入社。情熱的な社長とは対照的に穏やかな印象を受けますが、お互い「頑固者」と形容される事の多い似たもの親子だそうです。

創業者 伊丹 秀之代表取締役社長

客観的根拠に基づく「安心・安全・健康」

㈱マルヨでは「安心・安全・健康」をスローガンに掲げ、衛生面では世界基準に合ったHACCP(危害分析重要管理点監視方式)を導入しています。「健康・長寿は普遍の願いですが、その基本は食べ物。汚染された物や好きな物ばかりを食べているといつのまにか病気が顔を出してくる。色々な種類の食材を組み込んだ献立とカロリー計算された量が基本です。当社は内容素材にこだわり続けます。HACCPだから、安心・安全・健康なんです」と、原材料からお客様に消費される最終製品に至るまで、各調理工程で分析・管理する仕組みを導入している理由を伺い、改めて緊張感が走りました。

いつまでも、食事の瞬間を「幸せ」に

高齢者の食事は「刻み食」という病人食のようなものが一般的ですが、㈱マルヨではプリンのような硬さに変更し、さらに普通の食事に見えるよう形をすべて整えています。諦めから感動、目で見ても楽しめるように、という思いやりは、経営する「お食事処 松韻」と「せせらぎ亭」の庭にも表れています。この庭造りは社長と専務が二人三脚で行い、四季折々の美しい演出をつくり出しています。最後に「これからも確かな品質と美味しさ、お客様との信用信頼を追及し続けていく」と語ってくれました。

右から、伊丹 秀之氏、伊丹 克明氏、佐藤 浩美氏

 

取材・記事:佐藤 浩美氏(㈲佐藤葬具店・三島支部)
撮影:秋田 輝儀氏(㈲システムエイド・三島支部)

 

「いつ潰れてもおかしくない」

八年前、初めて決算会議に参加した私が会計士さんから聞いた言葉。

とてもショックでした。なんでこんなになるまで教えてくれなかったんだ、とやりきれない気持ちになりました。と同時に、やるしかない、潰すわけにはいかない、と自分の中で覚悟が決まりました。

がむしゃらに仕事をし、できる事は全て自分が中心となり先頭を切ってやりました。何とか軌道に乗ってきた四年前、代表に就任。しかし、売上のことや、戦略、効率化のことばかり考えていた自分には、会社を導くことが何なのかわかりませんでした。経営とは何なのか、どうしたらいいのか悩んでいた時に、経営理念を創れる会があると聞き、「これだっ」と即入会、そして創る会へ参加。

絶対いい会社にしてやるぞ、と意気込んで参加した私でしたが「何のために仕事をしているのか」を答えられずに悩み、自分は何をやっているのかさえ分からなくなる日々もありました。答えを教えてくれるのではなく、導いてくださるスタッフの皆さんの厳しくも温かいサポートに励まされ、生まれ変わったような気持ちで最後の発表会を迎えることができました。途中、挫折しそうなこともありましたが、最後まであきらめずに参加できたからこそ変われたと思います。

そして会社に持ち帰り初めてやる指針発表会。すべてを従業員にさらけ出し、自分の想いを伝えることができました。今年で三年目になりますが、今では従業員が積極的に参加し、経営理念に向けて前向きに取り組めるようになりました。経営は戦略や効率だけではダメで、しっかりとした想い「理念」が大事だと心から思えるようになりました。創る会に参加していなければ絶対にこう思えることはなかったと思います。ここでしか味わえない貴重な経験をさせていただきました。

素晴らしい会と、素晴らしい仲間とのご縁に感謝です。

経営指針を創る会第10期卒業生 杉本 かづ行氏(㈲静岡木工・榛原支部)