第1回全県例会が、5月29日(土)に開催されました。県の事業に初参加という熱海支部の会員もいて、県下11支部57名の出席で、藤原代表理事の「自分自身変革にチャレンジ」と題した報告を聴きました。討論テーマは「自分が本気になれる会の活動とは」「静岡同友会の活動の変化が見えるか」「10年後の静岡同友会と各支部の未来を描く」「10年後、自身が、会社に同友会にどうかかわっているか」2回にわけて議論しました。本音で話し合える会になっているのか、会で学んだことを実践しているのか、なぜ1000名なのか、なぜ積極的に入会をすすめられないのか、多くの問題提起を受けて、2時間近い議論となりました。藤原氏はまとめ報告の中で「困ったときに相談できる人になり、本音モードの会をつくっていこう。自分の会社がよくなっていなければ、会のことを語れない。鋤柄会長がよくいう、あなたの会社変わりましたかを合い言葉に頑張っていきましょう。」と結びました。

浜松支部の増強対策会議が、5月26日(水)午後7時~富士急スペースプランニングの会議室で開催されました。小林支部組織委員長、杉本支部長、金子前支部長、山崎氏、事務局から二名参加しての会議です。山崎氏が終日かけてリスト化した資料をもとに、3~4名体制で行動することを決定。7月の磐田・浜松合同例会(香川同友会・吉田氏講演)にお誘い、6月11日、25日と一斉行動、浜松の増強活動がスタートします。

5月26日「中小企業憲章」制定への理解と賛同を求め団体訪問を行いました。訪問先は静岡県中小企業団体中央会、静岡県商工会議所連合会、静岡県商工会連合会の県連3ヶ所及び民主党県連です。
 訪問先では、同友会の7年間の運動取組みの経緯を、中小企業憲章草案と「EU視察報告集」と合わせて、遠藤一秀代表理事(遠藤科学㈱)から説明し、そして各団体における理解と協力を要請しました。
 中央会では「中央では研究会にも参加しており、憲章が作られることによって理念を尊重していきたい。我々としては組合の連携、組織化を十分に組み入れて欲しい」、商工会議所連合会では「日商でも憲章に対する意見を集めている様です」、民主党県連では「中小企業問題に関しては目に見える改善が必要、趣旨は理解の上、本部へ向けて地方からも声を上げていきたい」と話され懇談は進みました。
 静岡同友会では今後も憲章・条例の制定運動について、各団体へ定期的な訪問を予定しています。

浜松・磐田支部5月合同例会は、磐田支部会員山本信之氏(山本彩花店)が「我が経営を語る」と題して報告をしました。山本彩花園は、家族経営を中心に切り花を生産しています。
家業に入った何年か後に、経営的な危機が待ち受けていましたが、何とか乗り切ることができたそうです。山本氏の商売の転機となったのは次の3点、「お金に対する概念を変える(感情だけで仕事をすることからの脱却)」「(人一倍)仕事をする」「勉強をする(読書をしたり、毎日数字と向き合う)」。今は、仕入先を大切にすることが商売の鉄則だと語ります。
山本彩花園は、デルフィニューム、トルコキキョウ、利休草を生産しています。それらの特徴は、市場規模が小さい、生産技術の構築が難しいなど、参入者が少ないことです。山本氏は、あえて狭いマーケットで勝負をしています。冬場から春にかけての市場の需要に応えきれていないことが現在の問題点だと分析しています。また、今後の課題は、原油高への対応、目標はオンリーワン商品の開発です。
この頃仕事がおもしろくなってきたという山本氏は、同友会に入って多くの経営者と語り合うことを通じて、仕事の中に金銭以外の目的、喜びを見出す次期にきたと感じているそうです。
5月20日、iプラザ(総合健康福祉会館 磐田)ふれあい交流室にて開催、浜松・磐田両支部より17名が参加しました。

5月の三島支部例会は、新支部長梶山康行氏による「我が経営を語る」を開催。㈱アイティエス社長就任1年後、若き社長が熱く語りました。
昨今の厳しい経営環境の下、マーケットから新たに学んだ内外の要因を自社で分析、それは非常に大きい成果の一つでした。その上で今年度の経営計画書を作成、自社を分析し、自社の立ち位置を常に把握しておくことは非常に重要なことであります。
明確な中期計画・事業計画から梶山社長の経営に対する心構えや意気込みに改めて感銘を受ける参加者も多くいました。会員・オブザーバーともにグループ討論(テーマ:「経営計画書」は何の為に必要か?等)で大いに盛り上がった例会となりました。
出席数は三島会員20名・オブザーバー4名。

志太支部5月例会は、松永経営労働委員長を招いて、支援プログラムの活用法を学びました。業種ごとにグループを編成し、設問に答えて自社分析した結果を受け、チャートが示す各社の強みと弱みを抽出。何ができているのか、いないのか。理念の実践?市場・顧客の理解と対応?付加価値創造?弱点が明確になり、今後何を重点に経営改善していく必要があるのかを、アドバイスしあいました。できているつもり、でもそれは本当にできているのか。経営幹部、社員の皆さんにも使ってもらい、認識の違いを確認できるツールとして活用したい、半期ごとにチェックする、二代目として社風の改善目指したいと、各々が企業改革にチャレンジする意気込みを語りました。

 富士宮支部5月例会は、静岡大学工学部教授 吉村仁氏に、「強い者は生き残れない」-環境から考える新しい進化論-をテーマに、約90分の講演をしていただいた。
 吉村教授は、企業の生き残りの方策として、協同体制と最適化を挙げた。協同体制においては、すべてのプロセスでの努力を認め、ウソをつける状態の排除(組織内の透明化)と、考える社員を育成、優遇することが大切である。また、最適化を果たすためには、短期利益の追求ではなく、長期安定化と非常時に備えた留保の蓄積をすること。地球環境問題への対応として、環境・社会・人間にやさしい企業であるべきだと説いた。
また、国際経済社会においては、自由投資による搾取の構造に警鐘を鳴らした。短期利益目的の売買は規制し、資金の長期運用による企業の発展によって、長期的に配当が還元される本来的意味の投資環境を築くべきだとの道筋を示された。
 会場では、吉村氏の著書「強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論」(新潮選書)も販売され、講演に感銘を受けた多くの参加者が買い求めた。志ほ川バイパス店にて開催、支部会員31名とオブザーバー1名が参加した。

2010年5月号【第25回】 メシの食える中小企業憲章 小林修氏((株)ジープロシューマーズ・富士支部)

 

役員報酬を減らし、最低限まで経費を切り詰め、地域密着の業務に転換し、社員と共に理念を共有したおかげでこの危機を乗り切りました~これでいつ引退しても大丈夫。って、いつになったら言えるのでしょうか!
すでに経営努力の限界に来たという会員も多いのではと思います。いきおい環境のせいにするのも分らないでもありません・・いや、そうだ環境のせいです。国と国民そして大企業が中小企業の事を正しく理解していない、横目で眺めてないがしろにしているのでは。
さて、「一国の経済で中小企業の売上が大企業を上回ると翌年のその国は成長する・・・」というEC当時の中小企業研究結果を尊重するヨーロッパ小企業憲章にならい、日本の中小企業の地位向上が目的の中小企業憲章。企業数99%従業員70%という数が尊いのか?この数で精一杯やっても付加価値が53%しかないではあまりにも生産性が低い。中小企業は好きですが好きでビンボーやっている訳じゃないです。国全体で生産性の高い中小企業を育て、高付加価値の仕事をしていけば、優秀な人材が集まり更に付加価値を増大させます。こうなったらもうウハウハでしょう?つまりメシが食える中小企業憲章と言えます。良い会社を作った良い経営者は次に良い経営環境を作り、次の代にも憲章と共に経済社会を先導する中小企業を繋げていく責任があると・・・嗚呼、春うらら。あの遠くの空には何があるのか。

 5月11日、ペガサートビルにて開催された、静岡支部例会では、望月省吾新支部長が登壇、「同友会を語ろう」と題し、自分が同友会に入った経緯、学んできたこと、今年の支部活動の重点目標、8年後の新生静岡支部10周年の展望を、熱く語りました。支部長が年度の初めの例会で、会員に向けて、支部の運営方針を語るというスタイルは過去に例がなく、運営側としては新しい試みに緊張した部分もありましたが、後半のグループ討論では、会員それぞれが同友会の運動について、見つめ直し、また将来について議論する機会となり、成果を得られたのではないかと思います。支部会員44名、他支部会員2名、オブザーバー2名、総勢48名が参加しました。

 望月省吾氏は自営業の家に生まれ、物心ついた頃から家業を継ぐものだと心得ていました。サラリーマン経験はなく、20歳の頃、趣味のバンド仲間はほとんどサラリーマンで仕事の話はお互いに通じなかったそうです。家業は、製茶業とみかん問屋でしたが、転業を考えていたときに、同友会に誘われました。入会しても、知り合いがいなくて、なじむのに苦労されました。そんな中で声をかけてくれた吉田昇氏と、青山達弘氏には今でも感謝しています。異業種の集まりという全く違う部分と、経営者という共通の部分があるところが同友会の特徴だと感じました。同友会で学んだことは、経営者にとって経理理念が一番大切なものであることです。同友会静岡支部にも経営理念があってもよいのだと思っています。

 静岡支部の今期の重点項目は事業系委員会の充実と例会の充実。この2つは車の両輪のような関係です。例会の基本は、我が経営を語る。静岡支部は約180名の会員を擁し、豊富な人材の中から例会の報告者を選ぶことができます。一方で、規模が大きい支部のため、会員同士のなじみが薄いという面もあります。そこで、事業系委員会を充実させ、同友会になじみ、例会でも活発な意見をだせるような環境をつくることが大切だと考えています。
 もう一つの今期の重点課題の中に、11月に開催を予定している「街かどフェア」の成功があります。昨年から始まったこのイベントの意義は、「静岡市の中心で同友会の認知度を上げること」「会員が会員であることの誇りを持てること」「会員同士の交流を深めること」です。今年の目標は全員参加です。2日間にわたる開催期間の間に、少しの時間でも参加をし、熱気と誇りを感じてもらいたいと熱く語りました。

 今後の静岡支部は、現在3年目の新生静岡支部の10周年を展望し、静岡市内で、他の中小企業団体や、行政から名実ともに認められる会になることです。そのためには、支部会勢300名は必要だと訴えます。会員拡大は命題ですが、無理にお誘いをするのはなく、内部の活動を充実させ、会員が共に学びあい、喜び、誇りをもつ会にすることが、結果として多くの経営者が集まる会になるのだといいます。「日野商人組合」のように、ステータスと特典、そして義務を負う、社会的に信用のある会を目指さなければならない、今やるべきことは委員会活動の充実と例会の充実であることを繰り返し強調し、報告を締めくくりました。
                               

6月の富士宮支部例会講師である、㈱リバイブ 平沼辰雄代表取締役を訪ねて、弥富IC近くにある会社を訪問しました。会社前の道路は清掃が行き届き、平沼氏はちょうど花壇を手入れしているところでした。太陽光発電はもちろんのこと、屋上緑化、壁面緑化、堆肥を使って野菜を栽培するなど、環境への取り組みは多岐にわたっています。土曜日にも関わらず、次々とトラックで運び込まれる廃棄物の分類作業は、整然と処理されていました。環境への取り組みは、他の中小企業の見本となるものでした。

会社前

屋上緑化