7月21日(木)、歩歩路(島田市)にて7月度志太・榛原支部合同例会が開催されました。
講師に兵庫同友会の津田久雄氏(新星電気㈱、NPO法人ワット神戸会長)をお招きし、「震災から学ぶ危機管理」を語りました。

東日本大震災の余波が多々点在する情勢を踏まえ、
16年前の阪神淡路大震災時に中小企業が置かれた厳しい現実、またそこから立ち上がる中小企業家の強い精神と地域や社員を強く想う経営者達の取組みを述べました。

地域に根ざす中小企業が、地域の危機に初めて直面し、それを乗り越えていくことは計り知れない厳しさがありました。
復旧と復興の狭間で中小企業が置かれている厳しい現実の中でも中小企業は地域に生かされています。だからこそ地域の声を聞き、反映していくことこそが大切と語りました。
また企業間ネットワークを同友会で学び、環境問題に取組む海外の先進事例の視察や学習会への参加、そして同友会理念をベースに生み出されたNPO法人ワット神戸の誕生。

今後も東日本を中心に被災地との連携が中小企業にもそして同友会にも求められます。
津田氏は語ります。「地域の声を反映させ、地域のエネルギーも地域で創っていこう」と。

参加者の多くは震災からの企業間ネットワークやクリーンエネルギー活用、何より震災の危機管理の意識を強く持った例会となりました。

<会社概要>
新星電気株式会社
所在地:〒653-0045 兵庫県神戸市長田区駒ケ林南町1-80
TEL 078-731-6541 FAX 078-731-5252
代表取締役:津田久雄
創 業:1970年5月15日
加盟団体:兵庫県中小企業家同友会、ワット神戸、アドック神戸

●事業内容
・制御盤、操作盤、監視盤の設計製作
・高圧場、低圧盤、分電盤の設計製作
・産業用ロボット、FAシステム
・プラント計装の設計、ソフト
・電気計装工事
・太陽光発電設備
・小型風力発電設備
・雨水利用設備
・屋上緑化設備
・省エネ設備

●経営理念
私達は技術を通じて
豊かで明るい社会と豊かな自然環境を守ることを目指します

●経営指針
1.すべての事に優先して顧客第一を実行します
2.優秀な技術と品質で社会に貢献します
3.社員の資質を高め技術革新を進展します
4.失敗を恐れず困難な課題に挑戦します
5.会社の発展と社員の幸福を深く追求します

(文責:事務局 秋山啓希)


会員増強例会として7月20日(水)、浜松サゴーホテルで7月度浜松・磐田支部合同例会が開催されました。
講師に丸山博氏(第一コンサルティング・オブ・ビジネス、兵庫大学大学院教授、東京同友会会員)をお招きし、「Change(変化)をChance(機会)にChallenge(挑戦)を!!」~同友会らしい経営指針の実践と、中小企業の取組み~と題して講演されました。

大転換期を迎える日本経済の2011年後期経済動向を、東日本大震災と原発問題やデフレ経済、円高や資源価格高等の多視点から分析されました。
過日行われた中同協第43回全国総会(札幌)で決議された議案書(報告、情勢分析、方針)に沿って、中小企業の新しい仕事づくりや柔軟な経営戦略、付加価値を生み出すということを参加者に投げ掛けました。その根底にあるのは紛れもなく、中小企業家の高い志であり、経営指針(理念、方針、計画)の実践でもあります。
講演の後半には、全国の会員企業が必死で取組む実践事例を紹介されました。

今回の合同例会にはオブザーバー22名を含め、45名近い出席で開催しました。ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

(文責:事務局 秋山啓希)

7月22日(金)丸は羽野水産の会議室をお借りして、『よ~く知って!活かして!同友会」と命名し、沼津支部オリエンテーションを開催しました。新入会員16名、ゲスト6名、総数44名の参加となりました。
前半は、新会員さんの自己紹介と同友会紙芝居・DVD上映で同友会の活動紹介。後半は、秋山和孝氏(㈱アイソー)から『同友会に活かされて15年』と題した講演、経営指針を作成する必要性や、学んだことを素直に自社で実践してきた軌跡の発表でした。
新入会員からは「このようなオリエンテーションが同友会活動の一歩、出会いの一歩」と感想が述べられました。沼津支部では、今期2回の開催を計画しています。

同友会大学第3講座は、戦国史の第一人者、大河ドラマの時代考証でも知られる、小和田哲男静大名誉教授の講義。題して「戦国武将に学ぶ生き方と決断力」
困難にのぞんだ時、リーダーはいかに判断し進んでいくのか、その決断力が生き残れるかどうかの分水嶺。秀吉は二代で滅亡したが、家康が長期にわたって政権を握れたのは、古代の歴史書や史記などを読み、歴史から深く学んでいたこと、敗北経験から慢心せずにいられたことによるのではないか。しばし古戦場へと思いをはせて、戦国時代の武将らの相関図を頭に浮かべる時間となった。

7月21日(木)富士・富士宮合同例会が開催されました。講師は、橘高勝人氏(㈱キツタカ・東京同友会)です。先代社長が病に倒れ、家業の畳屋を引き受けることになり、学業と畳屋の二足のわらじをはき、懸命に働きました。資金繰りは母まかせ、売上はあがっても儲けはあがらない。同業者に教えを乞い、利益があがる仕組みをつくるため、売り先を変え、原材料費を押さえ、生産管理を徹底していくうちに、着実に事業は拡大していきました。縮小する畳業界の中で、独自の販売戦略と社内体制づくりで、あらたな高みをめざして事業に邁進する日々です。

当選前、支部会員であった若林洋平御殿場市長をお招きし、「御殿場市の経済活性化について~市政3年目、市長大いに語る~」を演題に支部創立26周年例会が行われました。
今、避けて通ることの出来ない原発問題、御殿場市の救急医療の問題、そしてなぜ市長選に立候補したのか等、多く話をしていただきました。最後に、御殿場高原ホテルや御殿場プレミアムアウトレット、そして富士山を中心として現在、年間1300万人の観光客が訪れ、その3%の39万人でも良いので、御殿場市街にも立ち寄って頂くことが出来れば、御殿場市の経済活性が十分可能であるとのことです。「最初からダメと決めつけず、なんとか実現しましょう」と力強く語りました。
市長も数々の医療法人の事務長を、過去に勤められ、経営感覚のある首長らしい、大変有意義なご提案でした。もちろん同友会で学んだことも生きていると感じました。
御殿場支部長 勝亦 英樹

経営指針を創る会の卒業生として、文章を書いてほしいと言われました。ちょうど震災の被災地である宮城県仙台へ伺う、という前日あたりで、なんとなく、高揚したまま、引き受けてしまいました。が、改めて考えてみると、私は創る会を卒業していないのです。創る会が始まる前、松永節也氏((株)フォー・ユー)と事務局員と、宮城県の創る会卒業式に参加させていただきました。熱い会員同士の絆を目の当たりにし、「これ、同友会の原点かもしれないね」と交わし、その後、ご存知のごとく、松永氏たちの情熱で「10年偉大なり」という時を迎えているのです。

実のところ、その偉大なる10年に私自身は関わっていないのです。私事になるのですが、仙台から帰ってきた頃、ある人々に出会いました。その中の一人、僕よりも10歳は若い方でしたが、彼から、まったく予想外の指摘をいただき、根本的に自分の人生そのものを捉え直し、見つめ直す時になったのです。

「一日の時間を、仕事・趣味・家庭という三つのカテゴリーで分けるとどうなりますか。青山さんはこの三つのバランスが悪く、エネルギーを無駄に消費してしまっているんです」

以来、糠漬けオタク→温泉オタク→落語オタクと趣味の世界を渉猟し、夜の7時には家に帰り家庭の世界に浸り、ようやく、仕事についてギアチェンジが始まろうとしています。

そうして改めて、創る会を中心とした同友会を眺めてみると、やっぱり、同友会の創ってきた歴史、そしてそこに集う方々はすごいな、という思いです。回り道をしましたが、そう感じています。

第1期 経営指針を創る会受講生

青山達弘氏(静岡支部)

三島例会が7/12(火)、三島商工会議所会議室で開催されました。
報告者、國末哲也氏(㈱一粒万倍)が登壇し、「社長のワザ(技・業・和座)教えます!-仲間に助けられて、私が変わり会社も変わる-」と題して報告されました。

●会社ホームページ http://pika831.com
●事業内容 インターネットショップ「ピカイチ野菜くん」

社長と社員の違い。
社長業とは。

「社長の仕事、やるべきことがハッキリした」経営方針の作成に向き合うことで自身と自社が変わる過程を報告。経営計画書は「魔法の書」と語り、この魔法の書を作成したことで具体的に自社がどう変わったことを語りました。仲間に支えられ、切磋琢磨した経営指針を創る会。三島支部会員と共に学び、そして出会った恩師。

國末氏は自社と自身を見つめ直しました。

我社の戦略と戦術、どのマーケットで勝負するのか、重点課題を3つに絞る等、社長としてやらねばならないこと、そして社長だからできることが明確になったと語りました。
その結果、一番の大きな変化は業績でした。

経営方針を創る過程は決して平坦な道のりではないと國末氏は語ります。しかし、社長が変われば・・・全てが変わる。社長の決意こそが自社変革のスタートであると感じる報告でした。

参加者一同、経営方針の重要さ、それは経営者の責任であり、経営者だからこそできることであると理解を深めました。

文責:同友会事務局/秋山