【新しい地域密着卸問屋のソリューションとして㈱サプリコの設立に参加】

 

 平成15年に発足した㈱サプリコは全国の地域密着型卸問屋のネットワークで、これまでの流通業界にない独自のしくみです。中小卸が存続していくためのソリューションとして有識者、メーカーから注目されています。

 現在沖縄から北海道まで76社が加盟し、竹内いさや社長は平成24年から2人目の社長で“2足のわらじ”で頑張っています。

 事業内容は①共同企画販売②PB(プライベートブランド)商品開発③共同納入(本部商談代行)です。サプリコ独自のメーカー企画対応、中堅開発メーカーの窓口として、また汎用品のPBを持つことで市場での差別化を図っています。メンバーの多くは地域の老舗が多く、地域の活性化の役割とサプライチェーンとしてより高度なIT化を目指しています。

 竹内社長は大学卒業後ライオン㈱東京支店に4年、㈱チヨカジに3年勤務後、昭和62年に㈱タケウチに入社、8000種類もある商品の販売システムを開発。平成17年に代表取締役就任。現在、来年稼働予定のシステムに取り組んでいます。

 平成元年には1540社あった同業者は今年(24年8月)で326社と4分の1に激減しました。小売業の大型化と無差別出店に対応して大手問屋の合併吸収、中小問屋の倒産、廃業の結果です。しかし一方で、買い物難民が出ているなど、少子高齢化の中で、地域の小売店、それを支える地域中小卸問屋の社会的な重要性が高まっています。地域の小売店と共に新しい生活情報を提供しながら、元気な地域に貢献できればと語っています。

 

【共存を目指して 新しい生活文化の発信競争を!】

 

 富士宮支部のチャーターメンバーである竹内昭八会長は、昭和29年に竹内商店を母親から受け継ぎました。昭和21年に他界した創業の父の後、敗戦の混乱の中で5人の子供を育てた母のたくましさと、商人としての才覚に学ぶことが多かったと当時の事を語っています。

 昭和43年に富士宮市北町に本社及び配送センター建設。㈱竹内商店として法人化。6年後に市内阿幸地に移転。昭和61年に㈱タケウチと改称し「ヘルシーライフ・タケウチ」と会社のイメージテーマとマーク制定。パネルタッチによるオフコンを業界で初めて導入。事務員の腱鞘炎の解消、棚卸の簡素化等、画期的な事でした。 平成3年7月市内大岩に本社及び物流センター建設。

社是は「創造」と「共生」です。採用の際には「仕事を通して、この世に一つしかない貴方の人生を創りましょう」と話します。相手を踏みつける競争ではなく、共に生きるための競争、地域社会にどれだけ貢献できるか、新しい生活文化の発信、競争を共存の中から創り出していく事を目指しています。

 

【同友会への今後の期待】

 

竹内いさや氏「次の世代へ様々な事を受け継いで頂くきっかけとなる様な活動をしていきたい。青懇会員の成長を期待しています」

竹内昭八氏「若い経営者が経営環境の変化と不安の中で、自分や会社と向き合いながら、音を立てて成長しています。誰も経験したことない右肩下がりのこれからです。社員総和の創造力こそが道しるべです。仕事でも同友会活動でも様々な事に挑戦してください」

 

取材:県広報委員会

前島章則氏(不二軽窓販売㈱)が、新聞広告の応募から飛び込んだ不二軽窓販売という会社で、挫折やバブルを乗り越えて現在の社長に就任するまでの経緯を報告しました。
 営業畑一本で一社員から社長にまで上り詰めるということは、決して容易なことではありません。営業を始めて数カ月で辞表を提出したこともあったそうです。バブルのつけに悩まされ社員が続々と辞めていく中で、組織の改編や水平展開という形での事業拡張などさまざまな業務改革を実践してきたからこそ、現在の前島社長があるのだということが、はっきりと認識できる素晴らしいお話でした。
 望月 光太郎氏(富士支部)

 

自動車部品の小売販売業を営まれている高野氏。メーカー系の部品販売会社を経験し、お父様の経営する高野部品に入社。8年後に専務になり、更にその8年後に社長に就任しました。

 今から3年前に社長に就任してからは「何事についても尻を拭く覚悟」が決まり、専務時代は言いたい放題だった事に気づき、素直に反省する気持になりました。

その後、経営理念の発表や挨拶の徹底、1日1件訪問活動に注力していたところ、営業社員さんの突然の死により人数不足の状態になってしまいます。

しかし、増員しないことを決断し、給与規則を変更して、「全員で協力して乗り切ろう」としますが、多忙な業務は変わらず、自暴自棄の生活に陥ります。 そんな中「あなた、会社をこれからどうするの?」と素朴な疑問を奥様から質問され、答えられない自分に発奮しました。奥様はドリームマップの有資格者です。これを機に過去の経験と市場の流れを参考に、未来を目指す会社の姿が、だんだん見えるようになりました。ご自身のドリームマップもご披露頂きました。ドリームマップは経営理念の見える化とも重なります。

未来を語る例会は初めてで、「3年経って、ようやくスタートラインに立つことができた」と語る高野氏は、晴れ晴れとして見えました。

 笹沼 幸雄氏(沼津支部)

 

12月19日(水)、静岡大学人文社会科学部で静岡大学連携講座「企業経済持論Ⅳ」第12回の講義を桑﨑雅人氏(㈲島村歯車製作所)が行いました。

 大学卒業後、華やかなアパレル業界に就職。3年後親族が経営する島村歯車製作所に勤め始めました。初めのうちはなれない環境に戸惑うこともありましたが、徐々に物づくりの楽しみを感じるようになり、2001年に代表取締役社長になりました。

 様々な歯車を製造していますが、その中でも「独自の歯切り加工による高精度樹脂製歯車の開発・製造・販売」については静岡県経営革新計画承認を受けており、長年培った知識と技術による高性能の歯車の開発、製造、販売を行っています。

 地域社会に求められ、認められる中小企業を目指すことや、企業にとっての人財の重要性を講義しました。その中で「社員が生きがいを求められる企業に育てていくことが私の一番大きな仕事と考えています」と話し、社員さんがミスをした時に始末書ではなく「プラス書」を書いてもらう事例を報告。失敗から学んだ改善点や次に繋がった事を書き、定期的に社内で発表し共有します。社員さんそれぞれを尊重し、重視する会社でありたいとの思いを語りました。

 

 

 

 平成24年12月18日 伊東市ひぐらし会館にて伊東支部12月例会が行われました。

 記録が残っているかぎりで江戸時代からの歴史がある太平造船工業㈱の杉山拓也氏の報告でした。先祖代々伊東で木造船を製造していましたが、時代の流れと共に木造船が激減。耐水性、耐腐食性に優れたFRP製の船がどんどん増えて行きました。船の修理がどんどん減る中、現社長がFRPを利用した住宅の防水工事を始めました。バブルの波に乗り、防水工事から塗装業まで範囲を広げ、平成9年には伊東市の公共事業を手掛けるようになりました。

 造船の仕事が無くなる中、杉山氏は「太平造船工業ではなく太平防水工業など、わかりやすい名前に変えたほうが良いのでは?」と思うようになりました。

そんな折、NHKの大河ドラマの取材で、自社の歴史ある資料に始めて目を通しました。それを見て自社の長い歴史、培ってきた技術を改めて実感しました。今では太平造船工業の名前を次世代に繋げていくことを使命に感じています。

今後はシーリング工事も手掛けて行きたいと考え、天候に左右されない仕事を増やしていきたいです。従業員さんの個人個人のスキルの差を無くし、誰でもどの仕事でもできるように目指します。

12月16日(日)青葉公園(静岡市)で行われた
いのちぽかぽか街かどクリスマスに
県障がい者問題委員会がバザーで出展しました。

会員企業からいただいた多くの商材はとても人気で、
開始から終了まで人が途絶えることはありませんでした。

静岡支部からは8社共同制作のストラックアウトをお借りし、
親子連れのお客様からとても人気でした。

売上げは134,000円。
静岡市社会福祉協議会と静岡県育成会に全額寄付します。

ご協力ありがとうございました。

 

12月14日(金)「都市活力再生ビジョン(仮称)」策定にあたっての要望書を同友会富士支部より、富士市長に提出しました。要望内容は、地元企業のイノベーション(企業変革)を積極的に支援する市行政の立場を明確に打ち出すことや、外部からの企業誘致に地元企業とのコラボレーション(連携)により経済運営が進展するよう市として意識的に対応してほしいなど、11項目を要望いたしました。
 「紙の街富士市」も大手製紙会社の撤退に伴い主要産業の低迷が見られるなか、多くの企業が生産中止・縮小による各種産業への悪影響が出ている状態です。そこで富士支部政策委員会では、地域活性化に向けて中小企業家としてどう向き合い、どう関わっていくか、積極的に行動していこうと取り組みを始めました。
 まずは、富士市の地域活性化に向けて行政の考えていることを知ることから始めようと、同友会富士支部と富士市工業振興課・企画課都市活力再生室は、「富士市と同友会富士支部による意見交換会」を開催致しました。その中で市の担当者からは「現場の企業家の生の声を聞かせてほしい」という要望が寄せられたため、支部会員に「富士市の都市活力再生ビジョンについてのアンケート」を実施しました。支部会員から様々な意見が出され、それを要望事項として取り上げました。
 尚、来年2月の富士例会は、政策委員会設営の例会を行う予定です。政策委員会の活動を共有し、実効あるものにしたいと思います。 
 今回、富士市への要望書提出で少しでも我々の意見が反映されれば「富士山のふもと しあわせを実感できるまち ふじ」の実現ができるのではないでしょうか。
富士支部政策委員長 秋山 芳浩氏

オブザーバーや入会して間もない方を対象に三島支部イントロセミナーを開催。

髙橋幸夫氏(かちどき特許事務所/三島支部)が同友会の歴史や理念、また各都道府県や他支部との交流について解説しました。その後、高木基氏(バリュー・トーカイ㈱/三島支部)より「同友会と私」について報告がありました。

高木氏は、仲間の成長を例に挙げ、三島支部月例会のグループ討論で、成功談や失敗談、また悩みを本音で話し合えることの良さを伝えました。

報告後「あなたの会社の最優先課題は何ですか?」をテーマにのグループ討論が行われました。参加者からは「理念を社員と共につくり直す」「会社にルールを作ること」「仕事の関係者とのトラブル解決」などの意見が出ました。

 同友会の魅力を会員自らが語る場として開催している「イントロセミナー」。12月はオブザーバー8名と新会員を含む11名の会員が参加しました。簑威頼氏(㈲朝霧牧場/富士宮支部長)が「同友会と私」に登壇。簑氏は自社の軌跡を振り返りながら、同友会の仲間からもらった多くの気付きと学びを会社経営に実践している報告をしました。

 報告後、グループ討論で「各社の優先課題」について話し合いました。討論では事業承継や社員との信頼関係、また家業から企業にするための経営姿勢など多数の課題が挙がりました。討論発表後は交流会を開き、オブザーバーからは「同友会の魅力が知れた」「本音で話せる雰囲気がある」と感想いただきました。

 次月は123()御殿場にてイントロセミナーを開催します。企業経営者の皆様ぜひご参加ください。

12月12日(水)、静岡大学人文社会科学部で静岡大学連携講座「企業経済持論Ⅳ」第11回の講義を深川 知久氏(㈱ソイルパッション)が行いました。

大学時代から農業を志し、一度は企業に就職しましたが、脱サラして農業を始めました。経営理念は、1.土への情熱、2.仲間への情熱、3.地域への情熱です。中でも地域への情熱が農業をする上で一番大切だと考えています。地域の支えがあってこそ会社が成り立っています。

市場流通による価格乱高下リスクを避けるため、契約栽培に取り組んでいます。そのため生産計画も立てやすく、売れ残りリスクも少なくなります。誰がどのように食べてくれているのかもわかり、仕事の意欲も湧きます。

農産物メーカーとして、安心・安全な野菜づくりは当然と考え、安定供給のため毎年のPDCAを繰り返し、作付けの精度を上げていく努力をしています。さらに食べて健康になれる高機能食品を目指し、特別栽培基準による栽培をしながら、ビタミンの含有量や土壌の分析をしています。

きつい・汚い・臭いの3Kから、かっこいい・感動できる・稼げるの新3Kへ、農業のイメージを変えることを目指しています。これから農業を志す仲間が増えて欲しいと願っています。