【逸品】住む人の暮らしに笑顔を

会員企業名 ㈱山春建設 創業 1930年
会員名 山田 高士 業種 建築工事業(住宅建築・リフォーム、店舗)
所属支部 沼津支部 従業員数 3名
会暦 2017年4月入会 事業内容 住宅建築専門 設計施工(新築・リフォーム)最新の断熱・省エネ基準を超える家造りが標準


地元密着の工務店

 
㈱山春建設は、明治生まれの山田久太郎氏が沼津市馬込で大工として独立し昭和5年に創業した、長い歴史を持つ会社です。現在は住宅専門の地元密着工務店として、リピーターや紹介のあるお客様からの受注が多く、新築からリフォームまで、多様な希望に柔軟に対応し実績を重ねてきています。4代目経営者である山田高士氏は「家造りは、完成してからお客様との本当のお付き合いが始まる」と、お客様との関係づくりの大切さを話してくれました。


同友会入会による変化

 山田氏が代表になり1年も満たない頃、同友会会員から仕事の依頼を受けました。そこで同友会に誘われ、「経営者としての学びとは何か?」という思いから入会を決意しました。入会して約1年が経過し、多くの経営者の方と対話することにより、改めてお客様への対応の気づきや経営者としての姿勢を学び実践しているとのこと。また、新しい試みとして、年末に自社ショールームでハンドベルコンサートを開催するなど、地域の人々に楽しんでもらえるようなイベントも行っています。


家づくりを通じて、笑顔が絶えない暮らしを実現

山田氏は「住宅を建てることで、『住む人の暮らしに笑顔を生み出す』ことができる会社でありたい」と語ります。ほとんどのお客様にとって家を建てることは一生に何度もあることではありません。そんな家づくりの仕事を通して、お客様の人生に関わる喜びを感じていると話してくれた山田氏。「国の定める基準に全棟適合した上で、快適な住環境の家をつくること、また大規模な地震が想定される中、高い耐震性を備えた家造りにこだわり、お客様の声を十分聞くことを常に心がけています。
 安心安全な住宅、住む人の笑顔が絶えない暮らしの形を実現する地元工務店として、トップランナーを目指しています」と力強く語ってくれました。㈱山春建設の、地域で輝く中小企業としての活躍がいっそう期待できると確信しました。

<家族の笑顔が見渡せるキッチン・リビング>

<自然のぬくもりを生かした隠れ家的空間>

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記事・取材:大場 豪文氏(㈱文豪社・沼津支部)
取材:楠 雅彦氏(㈲山津精機 沼津支部)


人材育成で組織を元気にする!

㈲キャリア・アップ

代表取締役 須山 由佳子氏(浜松支部)

事業内容:管理者、マネジメント研修、報連相研修、新人教育、組織活性化の為のコンサルテーション

設立:1994年

社員数:正規1名、パート1名

入会:2011年1月

所在地:浜松市東区上新屋町228-2


見えにくい教育サービスの成果を可視化

  浜松市で人材育成のサポートを行う㈲キャリア・アップ。須山由佳子氏が起業したのは、経歴の中でスタッフ研修に携わったことがきっかけでした。地元企業に勤めていた頃、教育トレーナーとして研修を担当したことから“人材育成”という自分の可能性を実感します。その後、中小企業を対象とした経営コンサルタント会社への勤務を経て、1994年に同社を設立しました。
 しかし須山氏は、人材育成という商材に苦慮しました。セミナーを開催するとその場では「研修をして良かった」と多くの感想をもらうのですが、教育サービスの成果はなかなか目に見えるものではありません。また、業界内では、受講生が研修で学んでもその内容を社内で生かし切れない、というケースも散見されていました。転機が訪れたのは、同友会入会後すぐに参加した経営指針を創る会でした。メンバーから「研修の成果が本当にあるのか見えない」と指摘を受けて奮起し、研修参加者の主体性や社内での人間関係など様々な項目を独自に数値化し、研修の成果を可視化。また研修内容も、参加者が現場でどのように実践するか、実践後にどうなったかを調査する独自の「成果の見える研修」を創り上げました。


経営指針が社員との思いの共有に繋がる

 社員との関わりの中で、最初は社員に歩み寄ろうと積極的に意見を求めていた須山氏。しかしその想いとは裏腹に「指示をしてくれない頼りない上司」と捉えられていました。これではいけない、と自分の考えや方向性を伝えるようにした結果、社員の自ら考える力が育っていきました。同社では経営理念の中で「社員はわが社のパートナーであり、『共に創り上げる精神』で知恵やアイディアを形に変えることを目指します」と掲げています。い顧客に応じたオリジナルの「人材育成」はマニュアルの枠に収まりきらないため、それを社員にどう教えていくか課題が多いですが、経営指針を創り社員と共有することで、ベクトル合わせが進んでいます。


組織を元気に、そしてその「輪」を広げる

 企業が人材育成の研修を導入したいと思っても、実際にはお金も時間もかかります。そこで須山氏は、もっと簡単に社員・組織の元気と可能性を引き出すきっかけとなるものはないかと考えました。そして静岡大学と共同研究で開発したのが、組織の「健康状態」を数値化した診断ソフトです。今後はこのソフトを広く使ってもらえるように取り組みたい、とのこと。また、「成果の見える研修」は顧客ごとに異なる研修プログラムであり、様々なジャンルの講師との連携で成り立っています。そのため、須山氏と志を共有できる講師の繋がりを増やし、組織を元気にする輪を広げていきたい、と話してくれました。

取材・記事:楠林 壯太氏(塗り物アート かがや・浜松支部)


国民的ファーストフードたこ焼きに、とびっきりの笑顔を

合同会社 岡村商店

代表社員 岡村 武典氏(御殿場支部)

事業内容:たこ焼き・お芋スイーツ製造販売

創業:2011年12月

社員数:パート・アルバイト15名

入会:2016年11月

所在地:東名高速道路 足柄サービスエリア下り線内


社員から経営者へ

  足柄のサービスエリアで「くくる」というたこやき屋さんと、「らぽっぽ」というお芋のスイーツを扱っているお店を経営している岡村武典氏を取材しました。フランチャイズというかたちで本体はシロハト食品工業という大阪にある会社の「くくるらぽっぽ」というブランドの看板を使わせてもらって請負FC業務として事業をさせていただいているとのこと。もともとここのお店をさせてもらう前は、シロハト食品工業の東京営業所たこやき「くくる」の統括マネージャー社員でした。足柄サービスエリアがオープンする話があり、社員として立ち上げ、図面全てに携わっていました。社員だった当初に志していた、独立したいという気持ち、そして公私ともにタイミングが合い独立となりました。


ギャップに戸惑う中で、同友会と出会う

 そんな中、同友会と出会い、法人化する意識が湧いてきました。商品の技術的なところはシロハト食品で習得したのですが、独自の商品も本社(シロハト食品)に許可をもらい開発。たこやきでいうと「御殿場味噌たこ焼き」という新商品をいま販売しています。当店でしか扱いがなく、地元天野醤油さんの味噌を使っています。小山とか御殿場の食材を使って商品化したいと考えてきた新商品。今後は御殿場の催しイベントにも出店していきたいと考えています。地元が御殿場ではない岡村氏。同友会入会にあたってのエピソードも話してくれました。足柄サービスエリアで知り合った会員に誘われたとのこと。知り合いが全くいなかったこともあって、ちょうどコミュニケーションがとれる場が欲しいなと思っていましたし、今まで社員でやっていて、自ら商売するとなると全然違うと痛感しているときでした。今後、会社を続けていく中で、考え方もやはり変えていかなければならないと考えていた時期でもあり、オブザーバーとして参加した例会が非常に勉強になったと言います。


地元の食材を使って新たな商品開発に取り組む

 今後は御殿場に自分のお店をもう一店舗出店したい。そして地元の方にも静岡に一店舗しかない当店に足を運んでもらいたいです。スタッフと共に意見を出し合って生まれた地元味噌を使った商品、小山にはわさびも特産でありますので今後も商品開発に挑戦したいと考えています。笑顔が素敵な岡村氏、運だけでここまで来たとおっしゃっていましたがそれだけではないと確信しました。

取材:御殿場支部 組織広報委員会
取材・記事:米原 誠氏(クリーニングのオリーブ・御殿場支部)
取材・撮影:勝間田 誠氏(㈱文化堂・御殿場支部)
取材:岩渕 貴司氏(㈱KTSオペレーションTHE GOTEMBAKAN・御殿場支部)
取材:鈴木 翔也氏(㈱トップ・御殿場支部)
取材:片野 貴一郎氏(㈱モスク・クリエイション・御殿場支部)