2011年1月号【第33回】 指針づくりの中に憲章の精神を 簑 威頼氏((有)朝霧牧場・富士宮支部)

 

富士宮支部の竹内昭八氏から、EUの「小企業憲章」Think Small Firstを聞いてから何年になるのだろう?当時の私は氏の報告を全くと言っていいほど理解していなかった。今ではどうだろうか?私なりに考えてみる。
中小企業は大企業のように市場を求めて移動する「動物」の様な経営は出来ず、地域に根ざした「植物」の様なものである。地域の栄養を吸い上げて、大企業が移動したとしても、我々中小企業は、地域に根ざし地域に根をはり、地域を耕すことで、地域活性化を実現する役割がある。
逆を言えば地域活性化の根幹として中小企業の持続的な繁栄が必要不可欠である。同友会運動による中小企業憲章とは、「与えられた環境」から脱して、自社の進むべき経営環境の羅針盤と捉え、中小企業は「国の経済の根幹」として自負すべきものなのだと思えてくる。
さて、自社に置き換えよう。憲章を考えたときに、私の会社は地域に必要とされているのか?地域に必要とされる会社づくりをしているのか?雇用はどうなのか?よくよく考えてみると、同友会での経営理念、経営指針づくりの中に、中小企業憲章を具体化してゆくことが必要だと理解できる。マダマダ勉強不足である。

昨年は、世界同時不況からの復活二年目でしたが、国内の景気回復は期待を大きく下回る緩慢なものに留まり、県内の景気回復も立ち遅れた状況になっています。
静岡同友会は、大詰めを迎えている県「ものづくり条例」に中小企業重視の視点を盛り込み、更に「静岡県中小企業振興条例」制定を推進することを期して、新年の誓いといたします。

  平成23年 元旦

   静岡市葵区昭和町9―8 三木ビル3階
        静岡県中小企業家同友会
           代表理事 遠藤 一秀
           代表理事 長島 晃一
           代表理事 藤原 博美
                事務局一同