中小企業憲章と私Vol35.『指針と中小企業憲章の学びを通じて、自社の社会的役割を明らかに』

カテゴリー:中小企業憲章

2011年3月号【第35回】
 『指針と中小企業憲章の学びを通じて、自社の社会的役割を明らかに』
國末哲也氏(㈱一粒万倍・三島支部)

 2011年1月15日、当社は経営方針発表会を初めて開催した。創業して12年経ってのことである。経営方針をつくる過程で、色々な学びがあった。自分の会社の現在や将来、社員のこと地域のこと、これ程真剣に、しかも長時間にわたり考えたことがなかった。中小企業憲章を勉強する中で、自社の経営方針というものが本当に大切なのだということが、改めて心の中に湧きあがってくる。我社の目指す事業に未来はあるのだろうか?工場の移転や親会社の方針に会社の将来を左右されないのか?お客様のニーズはどこにあるのだろうか?我社の提供する商品やサービスの価格は、我社で決めることができるのだろうか?安売り競争の負のスパイラルから逃れる方法は、独自性を確立することしかないのではないだろうか?「こんなすばらしい商品やこんなすばらしいサービスはどこにもない。お宅の会社じゃなければね!」というところまで、自社を磨きあげる必要がある。中小企業は社長が変われば縦横無尽に変化ができる。

 進化論では、その時代を生き抜く生物は、最も強いものではなく、環境に合わせて変化できるものとしています。事業構造そのものをしっかり考え、目標を定め確実に達成し魅力のある会社を社員とともに創っていく。その過程で自社の社会的役割を明らかにし、同友会の仲間や他の団体と協力して地域の中小企業振興基本条例の制定を実現していくべきである。