良い会社への道標 同友会型ビジョナリーカンパニーへの道
~富士宮・富士支部合同例会~

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2014年(平成26年)6月13日、富士宮駅前交流センターきららにて、富士宮・富士支部6月合同例会が開催されました。富士宮支部53名、富士支部33名、他支部5名、オブザーバ4名が出席したこの合同例会では、兵庫同友会代表理事・藤岡 義己氏(㈱イーエスプランニング 代表取締役)より「よい会社への道標 同友会型ビジョナリーカンパニーへの道」と題しご報告頂いた後、「(~にとって)良い会社とは、どういう会社ですか?」をテーマにバズセッションを行いました。以下、両支部からの報告です。


「よい会社」について考える

富士宮支部では本年度の例会統一テーマを「よい会社とは」としています。藤岡氏の話は自社の経営体験を踏まえたもので、「よい会社」について分かりやすく説明を頂けたと思います。

兵庫同友会では県ビジョンの中に『同友会型ビジョナリーカンパニー』を掲げ、①「赤字企業から黒字企業」へ→②「弱い会社から普通の会社」へ→③「普通の会社から強い会社」へ→④「強い会社から良い会社」へ→⑤「なくてはならない企業」へ、を道標にしているとのことでした。自分のところの会社が今どこにいるのか、さしあたり目指すところはどこなのかを考えるうえで参考になります。藤岡氏の会社についてみると、この段階をふんで「ビジョナリーカンパニー」を実現してきています。

お話の中で印象に残った言葉から。「企業体力度の強化(総資本利益率10%×自己資本率30%=300%以上)」「業界はなくならないが会社はなくなる」「ビジネスモデルはつねに陳腐化する」「稼働の見える化(データの収集と活用)」 「遂行力(ノウハウでなくドゥハウ)」「戦略×遂行力(遂行力は社員の成長による)」。最後に藤岡氏は「同友会理念は3次元(幅・奥行き・深さ)」という話をしました。3つの目的を順番に考えるのでなく、融合させて立体的にとらえて身につける、ということです。

外部環境に目を向けると、人口減少によって市場と労働力は縮小します。大企業は“地場”産業に進出してきます。そのなかで自分たちの会社がどう生き残っていくか。藤岡氏の言葉の一つ一つに変化に対応する「志」が宿っているように思われました。

「よい会社」とは。グループ討論を通して参加者それぞれが考える機会を頂いた例会でした。懇親会も熱気あふれるものでした(ジョッキの下から注がれるビールは初めて見てオドロキ)。帰り掛けの代行運転の運転手さんが、「みなさん笑顔で、こんな会合って、近頃では他にないですね」とひとこと。今後とも両支部の「絆」がますます強まっていくことを念じたいと思います。

佐野 譲二氏(㈱和泉運送・富士支部)

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「唯一無二の学びの場」同友会を確信

「駐車場はメディア」と言い切るほど、データを徹底分析・活用しながら業務を伸ばす藤岡氏。ニーズも変化し、中小企業のフィールドに大手がどんどん参入する時代、地域密着型事業を理由に気を抜く暇はない、と中小企業を取り巻く外部環境の変化を指摘します。赤字会社・普通の会社・強い会社・良い会社を経て、その先にある「なくてはならない企業」への5つのステップの道のりを示した、示唆に富んだ講演は刺激的でした。

「実際のデータにもとづいて科学的・客観的な分析を行って戦略を策定し、確実に遂行する事で、顧客に選ばれ、生き抜くことができる」と藤岡氏。理念だけ作って満足したり、思い込みや決めつけの経営からは脱却せねばならない、など、自社に置き換え、振り返るべき要素を多く学ぶことができました。

「経営者は自分の経験だけではなかなか伸びず、学び合うことで真に成長する」。富士宮支部の先輩も、「答えを学ぶのではなく、学び方を学ぶ」と説きます。その学びを実践できる唯一無二の場所が同友会なのだと、確信しました。

田邉 元裕氏(㈲カボスメディアワークス・富士宮支部)