わがまちづくりの歴史をひもとき、そのアイデンティティーを知ろう! ~富士宮支部8月例会~

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前富士宮市都市整備部長で富士設計㈱の角入一典氏の講演でした。都市整備という長い年月を必要とする事業で、角入氏が携わった三つの事例を軸に語っていただきました。

一つ目の事例は、門前町のシンボルである大鳥居について。富士山のある富士宮の町づくりと宗教は切っても切り離せない関係であるのは周知の事実ですが、その功罪と大鳥居再建までの流れ、同氏の町づくりのテーマ「本物の門前町」を創るという考えに魅力を感じました。鳥居より内側の聖域と外側の俗の部分のコントラストが大きければ面白い町になると感じました。
二つ目の事例は、イオンシネマについて。映画館という文化の発信拠点が岳南地域から失われた状態から、法律の枷をかいくぐって映画館がオープンするまでの経緯が生々しく語られました。

三つ目の事例は、鉄道高架について。同事業の考えの根本には安全で住みよい町づくりがありますが、その理想とかかる費用という現実があります。それに即してどこを優先し、妥協するか、という事業の難しさを垣間見ることができました。

角入氏の話は、富士宮市を良い町にしたいという思いに溢れ、このような方の下で都市整備行政が行われてきたのを幸いに思いました。角入氏のスピリットが後進の方々に受け継がれていくのを願います。

赤池 朋彦氏(㈱ユーシ・イレブン・富士宮支部)

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