「強い者は生き残れない!」富士宮支部5月例会

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 富士宮支部5月例会は、静岡大学工学部教授 吉村仁氏に、「強い者は生き残れない」-環境から考える新しい進化論-をテーマに、約90分の講演をしていただいた。
 吉村教授は、企業の生き残りの方策として、協同体制と最適化を挙げた。協同体制においては、すべてのプロセスでの努力を認め、ウソをつける状態の排除(組織内の透明化)と、考える社員を育成、優遇することが大切である。また、最適化を果たすためには、短期利益の追求ではなく、長期安定化と非常時に備えた留保の蓄積をすること。地球環境問題への対応として、環境・社会・人間にやさしい企業であるべきだと説いた。
また、国際経済社会においては、自由投資による搾取の構造に警鐘を鳴らした。短期利益目的の売買は規制し、資金の長期運用による企業の発展によって、長期的に配当が還元される本来的意味の投資環境を築くべきだとの道筋を示された。
 会場では、吉村氏の著書「強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論」(新潮選書)も販売され、講演に感銘を受けた多くの参加者が買い求めた。志ほ川バイパス店にて開催、支部会員31名とオブザーバー1名が参加した。