【シリーズ羅針盤】2011年12月第7回 岡 孝彰氏(㈱富士包材工業)

カテゴリー:経営指針

私は同友会入会16年後、代表取締役就任4年目になってやっと経営指針作成を決意し県の創る会に参加させていただきました。私はこの時期、業務拡大に伴う社員の増加、材料供給元の製紙メーカー及び商社等の再編が繰り返しており、また最終ユーザーである製造事業体の海外移転の増加などわが社を取り巻く内外の経営環境が著しく変化しており、現状の経営では対処できないのではないかという危機を感じていました。周りの方から背中を押されるような形ではありましたが、自分自身の経営に対する思いを再確認するとともにこれからの展望を見極める目的で指針書造りに参加しました。

さて創る会では企業紹介から始まって、理念・方針・計画と進んでいくのですがこれより先はそれぞれのステージでの私の混乱ぶりを綴っていきたいと思います。

まず最初の企業紹介からつまづいてしまいました。社名の㈱富士包材工業から何を作っている会社かイメージを描いていただけない。業務的には紙加工業、一般の人にはラッピング用の印刷された包装紙の製造?こんなイメージしかないと思うのですが実際は取り扱ってはいない、自分では当たり前の仕事、取扱商品を説明しているつもりでも一般の人になかなか理解していただけないような説明しかできないことにもどかしさを感じていました。

そして、経営理念の「何のために経営しているのか?」金儲けしてよりよい生活を営むため?

いやそれだけではない、自分もしくは自社を取り巻く関係者(社員・仕入先・顧客・地域社会・その他諸々)が利益を得て幸福になること?これだけでよいのか? など頭の中が混乱することを一つ一つ整理しながら、明確な説明ができるように理念を確立していく。

次に経営方針、自社の内外の経営環境は?内憂外患的、自社の強みと弱み?弱点は多々あるが強みなんてあったかな?無理やり強みにしてみる。

最後に経営計画(3年計画)、数字との戦い、明確な目標設定、そのための行動計画、これまでの人生でこんなに詳細に打ち出したことがあったかな?

何はともあれ一応経営指針所らしきものは完成し、卒業できました。厳しくも温かく根気強いスタッフと受講生のみなさんのおかげです。ありがとうございました。しかしながらわが社を取り巻く環境は早すぎるくらい変化しています。外的ショックは後を絶たず常に押し寄せてきました。指針書の見直しをしなければならなくなりました。指針書を作られた方もこれからの方もともに頑張って創り創り変えていきましょう。ありがとうございました。