【シリーズ羅針盤】2012年11月第18回 大川隆久氏(フヱタ工業㈲)

カテゴリー:経営指針

私は7年前、先代社長である父親が倒れた為に突然事業継承を受けました。社員もおらず、身内で事業を行う弊社。次の日からすべての責任を負う事になったのです。自信がなく不安ばかりの日々。経営者として何をすれば良いのか判らず、父が残した仕事をこなすのに精いっぱいの数年間でした。
幸いだったのは、同友会へ入会していた事。御殿場支部で新入会員の登竜門とされている経営理念部会に入り、1年間の勉強でなんとか理念を作成。その後数年間支部で勉強させていただき、経営者とは何ぞや?を学ばせていただきました。
そして、更なる学びを求めて第8期経営指針を作る会への参加を決意。入会当時支部で作成した理念をベースにもう一度作り直すところから始まり、自社の強み・弱みの分析、外部・内部環境分析、基本方針、個別方針と進む中、何より刺激になったのは他支部の受講生同士、スタッフの皆様、諸先輩方と行う毎回のバズセッション中心の勉強会でした。回を重ねるごとに自身の想いや将来のビジョンなど「ぼんやりとしていた想い」がハッキリと見えてきたのです。特に、2回行われる一泊研修会ではミッチリ朝から行われる発表とバズセッションの後、夜遅くまで皆さんと腹を割って「本音で語りあう」熱い夜。自分のため、そして仲間のために悩みを打ち明け、本音で意見を交し合うことで自分の想いや会社の将来像が浮き彫りになってくるのには、感動さえ覚えました。支部の例会などではあながち「優等生」的な意見を出しがちですが、創る会ではそれがありません。
第8期経営指針を作る会を卒業して半年。会社がすぐに変わるということはありませんが、明らかに自分の想いは強く、そして明確になりました。不安ばかりの日々が一転、自信を持って経営に取り組めるようになったのです。創る会でブラッシュアップした経営理念と、そして何とか作り出した(笑)指針書を携え取引先にも発表。弊社の代表として今まで伝えきれなかった想いを強く訴えかけ、「先代の残した信用」を「自分自身が得た信用」に変えることができました。指針はまだまだ変わります。それは社会情勢の変化だけではなく、自分の成長であると思います。共に学んだ第8期受講生(はっぴーず)との日々を胸に、さらに学び、幾度も指針を作り直していきます。
最後に、自分を変えていただいた経営指針を作る会のスタッフの皆様、先輩、そしてはっぴーずの仲間たちに感謝いたします。
経営指針を創る会8期卒業生
大川 隆久氏(御殿場支部)